あまり得意でなかった黒でも すんなりと着られた絶妙なデザインも◎
さて、199回めも 「エルメス」。カシミアのタートルネックニットです。
幾度となく書いていますが、僕のワガママこじらせボディは とにかく繊維刺激に弱い…。しかもサウナ生活を続けてたら代謝が良くなりすぎて、すぐに汗を掻く。そんな状態で、首回りのビンなカンなところに繊維が触れていると痒くなってしまうんです。
でも、チェスターコートなんかの下に柔らかくて温かそうなタートル着てるのってカッコ良くないですか? 寒い時期に海外行くと 渋いオジさんたちみんなが そんな格好してて そこにシビれる! あこがれるゥ!
ウールのニットだとチクチクしてしまって問題外なので、かつてはサンスペル(SUNSPEL)なんかのコットンを着てましたが、ん〜… やっぱりコットンだと温かみに欠ける。
となると、目指すところはフワッフワの柔らかいカシミアニット。そして、せっかく狙うなら、そんじょそこいらのブランドではなく、トップ・オブ・トップスを。ってことで、やはり足が向くのはロロ・ピアーナとかブルネロ クチネリ、そして毎度のエルメスなんです。
ロロ・ピアーナのドルチェビータ(イタリア語で「甘い生活」)みたいなオーセンティックなタートルは すでに何枚も持っているので、今回探したのは、ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ 何かしらのデザインが入ったもの。
"ほんのちょっと"なのは、あまりデザインされすぎたものだと すぐに飽きるし、時代感が出て結果長く着られないから。
そんな風に探してたら、エルメスで出逢ってしまうわけですね。
裾と袖に2本のラインが走った、黒のタートルネックを。 本当にさり気なく入ってるんですが、これが思いの外 効いてる。
そもそも黒い服はほとんど着ないんですが、中でも黒のタートルって どうも苦手で持ってなかったんです。編み柄があったり、ローゲージだったらアリな気はしますが、ハイゲージだとモジモジくんみたいに見えませんか? 全身タイツ感があるというか…。
でも、このエルメスのタートルは2本のラインが入ってるおかげか、そのネガティブなイメージもなく、試着しても雰囲気が良かったので、価格はいつものごとくアレでしたが 清水ダイブしちゃいました。
肌触りの良さは 言わずもがな。極上というのは、このニットのためにある気がします。
ビンなカンの首まわりもノーストレスで温かいし、前回紹介したコートや、ジャケットなんかとも好相性。安い買い物ではありませんでしたが、元は取れそうな気がします。
着心地良すぎて他のニットの出番がなくなってしまうのだけが コワいんですが…。
Photo:Shimpei Suzuki(item)
Edit:Ryutaro Yanaka