北欧生まれのフォーマルセダン、ボルボS60
ボルボといえば「Made by Sweden」のキャッチコピーがお馴染みですが、新型セダンの「S60」は最新の北米工場で作られています。無論、開発は本国ですが、セダンの主要マーケットは北米と中国なので新規に工場を建設。税制や物流でメリットが大きいのだと思います。
発表から1年を経過して、ついに日本でも11月5日から発売開始に。ローンチ記念に用意した限定30台のハイパフォーマンス車「S60 T8 Polestar Engineered」が初日瞬殺の完売御礼。価格は919万円と決してお安くはありませんので、ボルボのブランドの力の高さが証明されました。
ちなみに、2020年夏頃を目処にXC60とV60にも「T8 Polestar Engineered」を導入予定とアナウンスされていますので、ひょっとしたら「S60」に再びチャンスが訪れないとは限りませんのでお忘れなく。
さて、限定車はともかく、新型「S60」のカタログモデルをじっくりお買い上げモードで検証してみましょう。先進的な安全装備の充実はもとより、ボルボも新車保証5年が付きましたし、走行距離無制限の一般保証制度が導入されています。安心感もランクアップしココはあえてのSUV外しでチョイス。
北欧ブランドであるボルボの新型「S60」最大の魅力は、当たり前ですがセダンであることです。しかも、今どきのルーフラインがテールエンドまでなだらかに連続するクーペデザイン(いわゆる4ドアクーペ)でもありません。しっかとトランクがその存在を主張していることがクラシックかつフォーマルな印象を作り出しています。
最近のボルボデザインのモダンさはいうまでもありませんが、セダンのカッコよさ、大人のクールさが「S60」はにじみ出ているのです。多数派と被らないことを楽しむならコレ以上のライフスタイルカーはないでしょう。
グレード構成は出力違いの2リッター直列4気筒ターボエンジン(ガソリン)搭載2モデルと、ツインエンジンと呼ぶPHEVの計3モデル。フォルツァ世代が狙うべきは前出の2モデルです。まずは車体の大きさから。
【Volvo S60 / Dimension】
ボディサイズ:全長4,760×全幅1,850×全高1,435mm
ホイールベース:2,870mm
車両重量:1,660kg(総重量1,935kg)
基本的に先代モデルよりサイズアップしているのですが、全幅はパレット式駐車場に入るよう、あらかじめ日本の住宅事情を考慮し仕様決めしています。全長が伸びたのはいいことでセダンらしいサイズ感もポイントです。
【S60 T4 Momentum】
最高出力:140kW(190ps) / 5,000rpm
最大トルク:300Nm / 1,400-4,000rpm
価格:489万円
エントリーモデルのT4モメンタムはなんとかアンダー500万円に収まっています。インテリアはテキスタイル・コンビネーションですが、フルレザー仕様より好ましく感じる方もいらっしゃるかもしれません。ちなみに「レザーパッケージ」は様々付随して41万円也。
もしワタシなら、ステアリングヒーターが欲しいので「クライメート・パッケージ」6万2,000円と「harman/kardon®プレミアムサウンド・オーディオシステム」12万円をプラスで大満足。ナビゲーションは全車標準ですからご安心を。あとは、お好みで全車オプション扱いの「チルトアップ機構付き電動パノラマガラスサンルーフ」20万円の検討を。
【S60 T5 Inscription】
最高出力:187kW(254ps) / 5,500rpm
最大トルク:350Nm / 1,500-4,800rpm
価格:614万円
T5インスクリプションは同排気量ですが、出力の高いエンジンを搭載したモデルです。さらに「ポールスター・パフォーマンス・ソフトウェア」19万1,481円(工賃込み)をインストールすれば、最最高出力192kW(261ps)/ 5,700rpm、最大トルク400Nm / 2,500-3,500rpmに強化でき、スポーツ派にオススメです。
また、コレに「ドライビングモード選択式FOUR-Cアクティブパフォーマンスシャシー」12万円をプラスすれば、バランスよくサスペンションもグレードアップ可能。4気筒搭載モデルはPHEVに馬力で負けても350kg程度車体が軽く、この特徴を生かした仕様が作れます。
インテリアはナッパレザー標準ですし、サウンドにこだわるなら「Bowers & Wilkinsプレミアムサウンド・オーディオシステム(1100W/15スピーカー、サブウーファー付き)」33万円も選べます(モメンタムは装着不可)。
最終決定は皆さんの嗜好にお任せしますが、参考までに申し上げるとボルボのPR車両には合計95万2000円のオプション装備がおごられていました。確かに魅力的ですが、目的を絞って思案するのもクルマ選びの楽しみです。一度は乗ってみたい北欧生まれのボルボなのです。
Text:Seiichi Norishige
ボルボ・カー・ジャパン
0120-922-662(ボルボ・カスタマーセンター)
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