もはや、バッグそのものが貴重品です
第33回目は、ジョルジオ アルマーニのクラッチバッグです。
持ち歩く身の回り品が少なくなった昨今、クラッチバッグは実用的な魅力のあるバッグといえるでしょう。今ではビジネスシーンでも定着しましたが、やはりその主戦場はカジュアルシーン。特に休日のセットアップスタイルでは、カジュアルさとスマートさを両立してくれるバッグとして重宝します。しかし、ジョルジオ アルマーニのそれは、そんな一般的なクラッチバッグからはかけ離れた、強烈な存在感を放ちます。なにせ、アリゲーターの1枚革仕立てですから。
その威圧感たるや、どんな高級スーツにも、どんな高級時計にも引けを取りません。だって、アリゲーターの1枚革ですよ? どんなシーンでもどんなスタイルに合わせてもワンランクどころか、ツーランクいやスリーランク貴方を格上げしてくれます! しかも、いざ使ってみれば、これが結構便利な作りに。超絶ラグジュアリーにして、クラッチバッグならではの実用性をちゃんと備えているんです。
最高級バッグゆえに、気軽に使うことに抵抗があるかもしれませんが、デキる男ならばあえて普段使いもしてもらいたい。しかし問題は、手汗が染みてしまわないか。アリゲーターは水辺の生き物ですが、なめした革は水に強いわけではありませんからね。グローブを着用する冬シーズンにこそ、持つべきバッグと言えるかもしれません。普段使いしながらも、丁寧に扱ってもらい、ぜに一生の相棒にしてくださいまし!
軽く自動車が買えてしまう価格ですが、斑紋が美しく揃ったアリゲーターの1枚革仕立てですからね。普通バッグを紛失すると、せめて中身だけでも返ってきてほしいと思うものですが、この場合は逆になりそうです。
Photo:Naoto Otsubo
Styling:Takahiro Takashio
Text:Masafumi Yasuoka
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