新生ベルルッティの鍵を握る男
ハイダー・アッカーマンの魅力とは？

2017−18AWパリコレクションの注目といえば、ベルルッティ。その理由はもちろん、クリエイティブ・ディレクターがハイダー・アッカーマンに変わったこと。今回は、そのファーストコレクションとあって、全世界から注目されています！

ハイダー・アッカーマンといえば、フランス・パリを拠点に活躍する45歳スマフォー世代のデザイナー。2002年秋冬コレクションをパリで発表すると、エッジの効いたデザインとシャープで美しいシルエットが、世界中のバイヤーやファッション誌エディターの目にとまり、注目を集めました。2010年秋冬のPitti Uomoでは、初のメンズコレクションを発表。そして、満を持してベルルッティのクリエイティブ・ディレクターに就任。モード界でその名を知らぬものはおらず、実力も折り紙つきです。

デビューコレクションは、さまざまな体験に満ちた夜のあと、明け方に目覚めを迎える男、というコンセプトのもと、「Trash（廃棄物）」「Dark（暗闇）」「Wood（木）」などをキーワードに組み立てられているのですが……。特徴はなんと言っても独特な色彩。ブルーやパウダーピンク、バーガンディーなど、画家フランシス・ベーコンの絵画からインスピレーションを得た独特なカラーパレットが散りばめられています。

また、キーアイテムには、黒のレザーアビエイタージャケットやボンバージャケット、ロイヤルブルーのベルベットタキシード、大きなロールネックのカシミアセーターなどを使用。レザーを使ったギターケースなども登場し、ロックテイストもちりばめられたシャープかつエネルギッシュなハイダー・アッカーマンらしさを感じられるルックにも注目です！

私が個人的に絶対欲しい！と思ったのは、このブラックのトレンチコート。ミニマルなデザインと、袖振りが美しいシルエットに気絶しそうになりました……。衿もバッチリ留めて、ウエストベルトもキュっと縛ってるフォルムが、無言で格好良さを伝えてくれています。これ着て、パリの街歩きたい！！ お金貯めて絶対買う！（すみません、興奮しちゃいました）。

それから、女性のモデルも登場！ これが格好良いのなんのって……。このパープルカラーのモッズコートの重ね着ルックが秀逸。白のUネックTシャツをパンツにイン。このテーパードシルエットのパンツ、男女どちらがはいても美しいシルエットですよね。このレースアップのブーツも話題になりそう。かなりエッジ効いているのにサラッと見せるコーディネート力やジェンダレスなバランス感覚がリアルコーデの参考になりますよね。

「いや～、コレクションが発表されるや否や、You Tubeですぐにチェックしましたが、のっけから素晴らしいコレクションでした。ベルルッティならではのラグジュアリーさはもちろん、時代の空気感を入れつつも、きちんとリアルクローズとして着やすいという観点でも、大人の男性のスタイルとしてとっても参考になります。さらに売れそうですね。ハイダー・アッカーマンさんも天才！ 才能が凄過ぎる」と編集長・干場も大絶賛。

というわけで……。早いですが、この秋冬のベルルッティに「FORZA STYLE」も最注目！新商品も、どんどん紹介していきたいと思いますので、ご期待ください。

Text：Satoshi Nakamoto

Berluti 2017-2018 AW Collection