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九島辰也の CAR STYLE

VOL.13 「レクサスLC編」

2017.1.17
2017.1.17

エンジニア魂を呼び起こしたデザインを起源とする秀作

2012年のデトロイトモーターショーはレクサスにとって重要なプレゼンテーションの場だった、と思う。今日その象徴となる“スピンドルグリル”を発表したからだ。評判はよく、いまやすべてのラインナップに使われているのはご承知のとおり。スピンドルグリルはレクサスのアイデンティティとしてしっかり定着してきた。

そんな2012年のデトロイトモーターショーだが、じつはそれだけではとどまらない。その場にはスピンドルグリルと同時に、それを施したデザインスタディのLF-LCが飾られていた。

今回ここで取り上げるのは、まさにそのスタディモデルを商品化したLC500LC500h。発表から6年、開発陣はそれを具現化し、商品として完成させた。ご覧いただきたい、この動的なラインのスタイリング。デザイナーのドローイングシートからそのまま飛び出てきたようなフォルムを手に入れている。いやはや、なかなか個性的な出来映えだ。

感心したのは完成までのプロセス、というか、はじまり。チーフエンジニアの佐藤氏によれば、レクサスプレジデント福市氏とこんな会話があったそうだ。

福市氏「これ商品化できるか?」
佐藤氏「う〜ん、ムリでしょうか」
福市氏「だったらやってみようじゃないか」

レクサス、いやトヨタという大企業を鑑みれば、なかなかいい感じのやり取りかと思われる。新しいものを生み出そうとする環境がそこにある。ちなみに、プレジデントの福市氏はデザイナーでもある……。

ということで誕生したLC500とLC500hのステアリングを、スペインのセビリアで握った。2016年12月のことである。

目の前のそれはかなりグラマラスで妖艶な趣をしていた。フロントグリルの形状やボディサイドパネルの形状も独特である。それにドライバーのヒップポイントの低さもかなりのもの。いろいろ眺めていると、まさにエンジニアリングからではなくデザインから生まれているのがわかる。

インテリアもそう。スポーティで未来的でラグジュアリーである。かなり欲張ったというか、妥協がない仕上がりだ。素材がいいのだろう、レザーも指で触った感覚がいい。あらためて2ドアビッグクーペが贅沢なものであることを感じさせられた。これこそ、大人の余裕の結晶だ。

エンジンはLC500が5リッターV8、LC500hが3.5リッターV6+モーターのハイブリッドシステムを搭載する。嬉しいのはV8が自然吸気、つまりノンターボだというころ。最近排気量をダウンサイズしてターボで過給する方式をとる傾向が強い中、自然吸気エンジンのフィーリングはたまらない。レアになればなるほどそう感じる昨今。そこにもこのクルマの贅沢さがありそうだ。

実際の走りもそうで、大きなエンジンを感じながらガンガン走らせられる。基本的なボディ設計がいいため剛性感が高く操作している気分が高まる。今回はサーキット試乗もあったので、それをことさら強く感じた。レクサスはホンキだ。

2017年1月、レクサスはデトロイトモーターショーで新型LSを発表した。4ドアサルーンだ。LCからスタートする新世代レクサスが今年本格的に始動する……。

 

【プロフィール】

九島辰也
モータージャーナリスト兼コラムニスト/日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員/2014-2015日本カーオブザイヤー選考委 員/日本ボートオブザイヤー選考委員/(社)日本葉巻協会会員
http://www.tatsuyakushima.com/index.html

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