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Cartier for Men

知性派の40男に似合うカルティエの腕時計

ラグジュアリーメゾンとして人気を集めるカルティエ。
ジュエラーのイメージが強いのですが、時計業界においては、
歴史と伝統を持つ名門ウォッチメーカーとして知られています。
優美なデザインと数々の伊達男に愛されてきたという神話性を持つ
カルティエの時計たち。その魅力に迫ります。

TEXT : TSTSUO SHINODA

World of CARTIER

時計を“ライフスタイルのアイテム”へと昇華させた、
カルティエの美意識とデザイン、そして技術。

 カルティエの創業は1847年。創業者ルイ・フランソワ・カルティエは、ジュエリーだけでなく時計製造にも着手していました。息子のアルフレッドが後を継ぐと、ますます時計への傾倒を深め、ケースやブレスレットを自社工房で製作し、時計メーカーに依頼したムーブメントを収めて販売するようになりました。しかし、カルティエの名声を決定づけたのは、アルフレッドの長男であるルイ・カルティエの活躍です。
 彼が暮らした19世紀末のパリは、世紀末の退廃した雰囲気と工業技術の進化による生活レベルの向上によって、のちにベル・エポック(良き時代)と称されるほど活気に満ちていました。そこにサントス・デュモンという名物男がいた。ブラジル生まれの大富豪である彼は当時流行していた気球や飛行機に魅せられ、パリの大空を自由気ままに飛んでいた。しかしサントス・デュモンには悩みがありました。操縦中は両手がふさがっているので、懐中時計を取り出す事ができなかったのです。
 そこで友人だったルイ・カルティエは、1904年にサントス・デュモンのために一本の腕時計を製作しプレゼントしました。後に「サントス」コレクションの原型となるそのモデルこそが、メンズウォッチの原点の一つだと言われています。

 サントス・デュモンのカリスマ性も手伝い、パリの紳士たちの間では、カルティエの名声が高まった。特に熱望されたのは、当時の最新アイテムだった腕時計。そこでカルティエでは1911年にスクエアウォッチ「サントス」を発売。
 さらにルイ・カルティエは、第一次世界大戦でデビューした戦車のキャタピラをヒントに「タンク」を考案する。モチーフは骨太でも、生み出されるデザインはエレガント。それこそがカルティエの特徴であり、紳士たちを魅了していきました。
 順風満帆なカルティエが次に目指したのは、販路の拡大でした。創業者の孫にあたるカルティエ3兄弟は、それぞれがライバル関係にあり、切磋琢磨してカルティエを盛り立てた。長男ルイは本拠地であるパリを任され、次男のピエールはニューヨーク、そして三男のジャックがロンドンへと向かい、世界各地で様々な文化を吸収していきました。今日のカルティエの多様なデザインは、この時代の蓄積が息づいています。
 つまりカルティエとは、3代に渡るカルティエ家の男たちが作り上げたブランドだということ。美しく可憐で、そしてダンディズムに溢れている男たちの時計が生まれるのは必然だったのです。

1.愛機にまたがるサントス・デュモン。父親は祖国ブラジルにて広大なコーヒー農園を経営、後に一家でパリに移住します。若くして父の莫大な遺産を受け継ぎ、放蕩の限りを尽くしました。いわゆる“セレブリティ”のはしりです。"

2.サントス・デュモンは、ルイ・カルティエにプレゼントされた時計を着けて、気球、飛行船、飛行機に挑戦。小ぶりなスクエアケースに、繊細なレザーストラップを組み合わせた時計は、男性用であってもエレガンスを忘れません。

3.カルティエの黎明期に活躍し、現代の礎を築いたカルティエファミリーが揃った貴重な写真。左から次男のピエール、長男のルイ、三兄弟の父であり、創業者ルイ・フランソワの息子であるアルフレッド、三男のジャック。

4.1898年。アルフレッド・カルティエは、ラ・ペ通り13番地にブティックを移転。洋服屋や靴屋、高級ホテルなどが集まり、世界各国の富裕層が行き交うエリアだったので、メゾンの知名度はさらに高まりました。

1.愛機にまたがるサントス・デュモン。父親は祖国ブラジルにて広大なコーヒー農園を経営、後に一家でパリに移住します。若くして父の莫大な遺産を受け継ぎ、放蕩の限りを尽くしました。いわゆる“セレブリティ”のはしりです。
2.サントス・デュモンは、ルイ・カルティエにプレゼントされた時計を着けて、気球、飛行船、飛行機に挑戦。小ぶりなスクエアケースに、繊細なレザーストラップを組み合わせた時計は、男性用であってもエレガンスを忘れません。
3.カルティエの黎明期に活躍し、現代の礎を築いたカルティエファミリーが揃った貴重な写真。左から次男のピエール、長男のルイ、三兄弟の父であり、創業者ルイ・フランソワの息子であるアルフレッド、三男のジャック。
4.1898年。アルフレッド・カルティエは、ラ・ペ通り13番地にブティックを移転。洋服屋や靴屋、高級ホテルなどが集まり、世界各国の富裕層が行き交うエリアだったので、メゾンの知名度はさらに高まりました。

Icon Watch

美しいフォルムで奏でる、4大アイコンウォッチ

現代のカルティエを語るなら、4つのアイコンウォッチを知っておく必要があります。スクエア(正方形)ケースの「サントス」、
レクタングル(長方形)ケースの「タンク」、ラウンド(丸型)ケースの「バロン ブルー」、
そして2015年に登場したトノー(樽型)の「クレ ドゥ カルティエ」、これらは未来へと繋がるカルティエの象徴なのです。

Calibre de Cartier

Calibre de Cartier

カルティエの歴史で唯一の
メンズオンリーのコレクション

 基本的にカルティエの時計は、メンズ・レディースともに用意がありますが、この「カリブル」だけは例外で、メンズモデルのみの展開。ケースはボリューム感のあるラウンド型でダイバーズモデルは300m防水という本格仕様ながら、ケースの厚みを11㎜に抑えているので、装着感に優れています。搭載するムーブメントは自社製のCa.1904 MC。防水ケースも自社工房で作っており、カルティエの時計製造技術の充実ぶりを示すコレクションとして評価されています。

CARIBRE DE CARTIER DIVER WATCH

自動巻き(Cal.1904 MC)、SSケース、ケース径42㎜ /
230万円 [税抜]
(カルティエ カスタマー サービスセンター 0120-301-757)

©Cartier

華やかなデザインと骨太な世界観に惚れ、カルティエの時計を愛するセレブリティは多い。

華やかなデザインと骨太な世界観に惚れ、
カルティエの時計を愛するセレブリティは多い。

アンディ・ウォーホル

アンディ・ウォーホルタンク

タンキストの代表格と言えば、アーティストのアンディ・ウォーホルが有名。時代の突破者であるカルティエのアバンギャルドな魅力にひかれたのでしょう。写真は1975年にロンドンで撮影されたモノ。スーツにタンクという王道スタイル。

ザック・エフロン

ザック・エフロンカリブル ドゥ カルティエ

人気俳優ザック・エフロンは、カリブルを愛用。彼の爽やかなイメージにもピッタリです。写真はスペインで行われたイベントの様子。タイドアップに合わせて、レザーストラップ仕様を選んでいます。シャツ姿なので、腕元の時計が目立ちますね。

アッシャー

アッシャーサントス100

アメリカのアーティストは、自分の勢いを表すために、ダイヤモンドをちりばめた時計を好みます。人気R&Bシンガーのアッシャーが選んだのはサントス100。インパクト絶大ですが、デザインが洗練されているので、品があります。

ジョニー・デップ

ジョニー・デップバロン ブルー ドゥ カルティエ

役柄同様、個性的なファッションを好む俳優ジョニー・デップ。必ず大量のアクセサリーを着けている彼が、この日の左腕はバロン ブルーとシルバーのバングルのみというシンプルな構成。小ぶりなモデルを選ぶのも彼流のこだわりですね。

アンディ・ラウ

アンディ・ラウタンク・アングレーズ

香港の人気歌手アンディ・ラウが、上海で行われたカルティエ主宰のイベントに登場。タキシードの腕元には、ボリューム感のあるタンク・アングレーズが光っています。正統な着こなしだからこそ、腕元に遊びを加えるのが、アンディの流儀。

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