「インフルエンザワクチンは毎年子供たちにも打たせています。コロナワクチンは親は打ちましたが、子供には打たせませんでした。それは夫が『安全性がわからないから』と言い張ったためです...」
新たなワクチンができたり定期接種化されたりするたびに、積極的に接種を検討する桃子さんに比べ、夫は『ワクチンばかり打っていると子供が弱くなりそうで怖い』と消極的な意見を持っているという。
「それに、子宮頸がんワクチンについては、だいぶ前に副反応が話題になりましたよね。夫はそのことをとても気にしています」
確かに、子宮頸がんワクチン接種には、さまざまな副反応リスクが伴う。
「でもそんなことを言ったら、どんなワクチンでもそうです。副反応としては弱いものでしたが、うちの娘はインフルエンザワクチンでいつもよりずっとひどく腕が腫れ上がってしまったこともありますし」
しかし、その際にも桃子さんの夫はこう言ったという。
「インフルエンザワクチンも疑わしいんだよ! だって、副反応で娘の腕が腫れた年、あいつインフルにかかったじゃないか。製薬会社の金儲けだっていう人もいるからな、と」
ワクチンの話になると、副反応が怖いという話題からいつのまにか論点が変わってしまうこともあるという桃子さん夫婦。
「インフルエンザには複数の型があるし確実というわけではないので、ワクチンを打ってもかかる時はかかるというだけなのに。ネットで情報を漁ってくるのか、いろんな『いちゃもん』をつけて来るのが面倒です」
ワクチン、そしてその副作用について意見が対立する桃子さん夫婦。そして、夫の口から驚くべき言葉が出る……後編にて詳報していく
取材/文:中小林亜紀
Photo:Getty Images
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