桃子さんはこの会話の中で、性交渉についての夫の認識の甘さにも気が付いた。
「性交渉で感染するということは、男性側がしっかりと避妊具を使えば、その感染確率をゼロにはできませんが、下げることはできると聞いています」
そのことを話した後の夫の返答に、桃子さんはあきれ返ったという。
「何と夫は『ちゃんと避妊する男としかやっちゃいけないに決まってんだろ。それはお前が娘に教えとけ』と言い放ったんです」
女性は、付き合っている男性に嫌われたくなくて、彼からの「避妊具を着けたくないという頼み」を断れなかったり、なかば強引にされてしまったりするケースもある、と桃子さんは強く夫に訴えた。
「すると夫は『そんなバカな男を選ばないように導くのが母親の役目だろ?』とのたまいました。話にならないんですよ」
夫のあまりの認識の甘さに危機感を覚えた桃子さんは、後日、中2の息子に対して「性的な行為によっては、女の子が子宮頸がんや性病にかかってしまうことがある」という話を急遽したそうだ。
「息子は真剣に聞いてくれました。でも、性器のことや性行為の不安・疑問は男親にお願いしたい部分もあるんです。なのに夫は何も言ってくれません......」
「性のことなんて、男は自分で自然に覚えていくもんだ!」の一点張りだという。
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