安全装備や自動運転でますます高額化している現代のクルマ。上手に購入する方法は? さらに、所有してからも様々なトラブルやアクシデントが起きるのがカーライフ。それら障害を難なくこなし、より楽しくお得にクルマと付き合う方法を自動車ジャーナリスト吉川賢一がお伝えします。
トヨタのランドクルーザー70や三菱のピックアップトラック「トライトン」など、かつての武骨なオフローダーがいま続々と国内復活をはたしています。1980年代のRVブームでは多く存在した、クロスオーバーSUVが全盛のいま、この手の武骨なオフローダーは新鮮にみえ、できることならば、当時の姿のまま、「復活」ではなく「復刻」をしてほしいところ。特に筆者が期待したいのが日産「テラノ」です。
■都会的なデザインとオンオフ両方での快適さを追求した革新モデル
テラノのデビューは1986年8月のこと。商用利用が中心だったピックアップトラックやオフロードモデルを、アウトドアレジャーなどに使う一般ユーザーが増えたことで誕生したモデルです。
もっとも特徴的なのはそのスタイリング。しっかりと厚みのあるクラムシェルボンネットと、そこにつながる水平のサイドライン、機能性と遊び心を感じさせる三角形のガラスエリアなど、都会的なエッセンスが効いたスタイリングは、大自然の中でも、そして大都市の中心部でも目をひくデザインで、いま見てもかっこいいと思えるスタイリング。
都会的で洗練されたデザインと本格的なオフロード性能を両立させたファンな一台。いま見てもカッコいいと感じる
デビュー当初は2.7Lディーゼルエンジンのみの設定でしたが、1987年からは3.0L V6ガソリンエンジン、88年にはディーゼルターボもラインアップ。ピックアップの9代目ダットサントラック(D21型)をベースにしているため、オフロードでも安心感がありながら、フロントにダブルウィッシュボーン、リアに5リンクサスを採用することで、オン/オフ両方の快適性を両立。いまでいうクロスオーバーSUVの先駆けのような存在でした。
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