今、X(旧Twitter)で話題を集めているポストがある。それがとある小学生の算数のプリントだ。危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏はこう話す。
「小学3年生のお子さんを持つイラストレーターの方がアップしたもので、18÷0という式の答えを求めるものです。ゼロで割り切ることは数学的にはできません。従って答えは〝ない〟となりますが、その通り提出をしたとろこ、答えはバツ。答えは0だというのです」。
これに対してさまざまな意見が飛び交っているというのだ。
「小学校の先生は、すべての教科を教えるため、時間的にも余裕がなく、専門的なことには答えられないとか、変だなと思っていても慣例的にそのようなプリントを使っているという意見も。どちらにしても子どもがあれ?と思ったとき、答えてくれる大人がいないことは学びの本質から外れているようにも思えます。ただ、小学校の先生は、本当に忙しいんですよね。なかなか難しい問題です」。
今回はそんな小学校現場で感じる違和感についてある母親に話を聞いた。
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斉藤涼子さん(仮名・35歳)は、小学3年生と 5年生の子をもつ母である。
「漢字やひらがなの問題で、絵を見て何か、答えるものとか、わかりずらいプリントなんかもありますよね。何が正解か大人がみても全然わからなかったり…」。
とはいえ、学校の先生が忙しいことも理解はしていると話す。
「小学校なんて特に大変そうですよね。だから私自身はそんなに言わないんですけど…。うちの学校はそういう指摘をPTAが率先してやっているんです。それがちょっとなんというかやりすぎ?と感じることあります」。
正義を振りかざして、とにかく学校を責めるらしい。
「去年からPTA会長が変わって、ムードがガラリと変わったんです。それまではどちらかと言えば、学校に協力的な感じだったんですけど、すっかり敵味方みたいな対立構造が生まれていて…」。
ほとんどの親は、PTAには関わりたくないからこそ、静観していると話す。
「やってくれる人がいるならその方がありがたいってのが、本音ですよね。私も働いているので、そうは思っているんですけど…」。
−先日のプリントがわかりづらかったので学校に抗議しました。
−〇〇先生のまるつけがハラスメントに該当するので抗議しました。
こんなお知らせがたびたび送られてくるというのだ。
「SNSでよくみますけど、いじめを訴えている子のプリントにはなまるをつけるとか、人間としておかしいことに対しては断固講義をしたいです。ただ、PTAの人たちが言っていることって、そういうレベルじゃないんですよね…。ご本人たちは正義だと思ってらっしゃるんでしょうけど、それが総意だと思われるとちょっとな、と」。
さらに事件が起こる。それは授業参観でのことだった。
「先生が黒板に誤字を書いたんです。そうしたら、とある男の子がいきなり叫びだして…」