ハンバーガーメニューボタン
FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
LIFESTYLE ネット・SNS危機管理マニュアル

「煽る蓮舫vs.無視する小池百合子」都民不在で盛り上がる都知事選の二人をSNS住民が拒絶する理由!

無料会員をしていただくと、
記事をクリップできます

新規会員登録
講演、メディア出演、執筆などを通じて、炎上の「火消し」からフェイクニュース対策まで幅広く発信している小木曽健氏によるネットニュース分析、推察コラム。

さて、蓮舫氏が立候補を表明したことで、にわかにキナ臭くなってきた東京都知事選挙。SNSの一部界隈は「地獄だ」「学歴問題と国籍問題のキャットファイト」「米大統領選をバカにしてごめんな」といった都民の悲鳴で溢れ返り、まさに阿鼻叫喚。

SNSで【百合子 蓮舫 罰ゲーム】というキーワード検索をすると「これが無間地獄か」といった光景を延々と眺めることが出来ます。

ネット・SNSは、えてして政治家の「非科学的な判断」「エビデンスの伴わない発言」「ダブスタな振る舞い」に厳しく、お二人とも過去そういった地雷を踏み続けてきた御仁なので、仕方ないっちゃ、仕方ないんですが……あ、ちなみに小池氏、この記事を書いている時点では正式な立候補宣言をしていません。

政策や公約をオープンにすれば、相手に攻撃材料を与えることになる。特に蓮舫氏は、相手への批判で注目を集めるのが得意と評される人物なので、そのクチを封じるという意味でも、早めの宣言は不要なのでしょう。

最高の戦略家なのに……

小池氏といえば、築地市場の豊洲移転問題で「安全だが、安心ではない」という噴飯ロジックで、何の問題もない(地下水ベンゼンも地下空洞も安全性に全く影響なかった)豊洲に追加工事という大金を突っ込み、時間も無駄にした事件が忘れられません。

食の安全という無敵ワードをうまく使い、対立を煽り、その中心に立って注目を集める姿に、エビデンスを重視する善良なネット民は天を仰いだものです。

あと強烈だったのが、自身の党が選挙で大敗した時の「ガラスの天井」「鋼の天井」発言。選挙に負けたのは自分が女性だったから、成功を阻む日本社会のせいよ、という悲劇のヒロイン発言ですね。

海外でも言いまくっていましたが、選挙で大敗したのは政策の失敗によるものでは……女性差別という無敵ワードをうまく使い、日本をディスって対立を煽り、その中心に立って(以下略)。

対立構造を利用し、注目を集める手腕。戦略家として最強なのに、それを都民利益に投入せず自分ファーストに終始してしまうところが惜しまれます。たぶん、そういうとこです。

思春期女子

そして、なかなか出馬表明しない小池氏にイラつく蓮舫氏。都知事選の公約については「決まっているけど言わない」と思春期の女子みたいなことを言っておられます。

いわく、公約を「先出しして、同じ内容を出されたら辛い」そうで、ご本人は気付いていないようですが凄いこと言っちゃっていますね。つまりは、ワタシは相手の公約を見て自分の公約を変えます、と。

公約って、まず課題があって、それに対する改善のアプローチを示すものなんですが、都民の為にあるべき公約を、小池氏より優位に立つ為のツールとして柔軟に変化させますという宣言。選挙が始まる前から有権者不在ってなかなか珍しいんですが、たぶん、そういうとこです。

またSNS界隈では、議員の期末手当(6月1日に在籍していると満額支給されるボーナス)を受け取るか否に注目が集まっています。別に受け取っちゃダメ、という話ではなく、彼女はこれまで、政敵が「辞職が決まっているのに、辞めるタイミングで貰えちゃうボーナス」を受け取る度、もれなく痛烈に批判してきた過去があるので、自分は満額受け取るのか、つまり言動不一致が起きるのか否か、みなワクワクしながら眺めている状況ですね。

正直こんなの些末な話だし、堂々と受け取れば良い。でも実は5月中に辞めてもボーナスはちょっと減るだけだったので、本筋ではない批判を避ける意味でも、早めに辞職しちゃえば「ブーメラン」「ブーメラン」と西城秀樹バリにいじられずに済んだのに、とは思いました。たぶん、そういうとこです。

選挙に行こう!

さて今回の都知事選、このお二人を含め強烈なメンツしか揃っていない。都民として頭を抱えざるを得ないんですが、でも、だからと言って「選挙に行かない」なんて論外ですからね。

よく「投票しても何も変わらない」と仰るイイ年した大人がいますが、それ、変わらないんじゃなくて、あなた投票行動に賛同する人の数が少ないだけです。「投票しても変わらない」なんてのは、ロシアにでも行って叫んで下さい。

選挙とは「誰にも邪魔されず投票できる幸せ」を嚙み締める大切な日でもあります。たとえ候補がどんな顔ぶれだろうと、ホントにどんな顔ぶれだろうと、それだけは揺るぎません。

期日前投票もあります、皆さん行きましょうね。

 

Text:小木曽健(国際大学GLOCOM客員研究員)

※本記事のタイトルはFORZA STYLE編集部によるものです。

 



RANKING

1
2
3
4
5
1
2
3
4
5