質感は革靴、履き心地はスニーカーが夏の足元に最適です!
連載「干場編集長のスタイルクリニック」略して【スタクリ】。第49回目は「スエードラバーソールシューズ」です。軽やかにしてエレガント。夏の大人が求める両立は、これで実現できるそうです。
昨今、大人ファッションにおいてもすっかり定着したサンダルスタイル。涼しくていいのですが、とはいえオケージョンによってはその軽快さが転じてチープに見えることも。そこで使えるのがスエードラバーソールです。
「とにかく使いやすいんです。スエードアッパーのやわらかさと品の良さ、そしてラバーソールの歩きやすさを両立したスエードラバーソールシューズは、もはや夏の必需品といっても良いかと」
起毛したスエードと聞くと、秋冬素材というイメージを持っている人も多いはず。でも、色次第で夏の装いにマッチするそう。
「ツヤツヤな表革は、夏には重たく感じます。スエードは表革に対してカジュアルな位置付けなので、薄くなめされたスエードは夏シューズとして実は打ってつけなんです。色の濃いスエードは確かに秋冬っぽく見えることもありますが、デザインによって夏顔に見せられます」
軽さだけをひたすら追求すればキャンバス素材などが適任でしょうが、スエード、つまり革にすることで大人なリッチ感が楽しめるようになります。
「ロロ・ピアーナのサマーウォーク然り、ラグジュアリーなライフスタイルを送っているエグゼクティブな人たちは、シンプルでも質感で差をつけているんですよね」
とはいえ、ソールまでが革だとさすがに体感としても見た目としても重たさを感じます。だから、ラバーソールの出番です。
「履き心地が快適になるのはもちろん、見た目に軽さが出るんです。その効果をより高めるには、明るい色のラバーソールがオススメ。白ソールの場合は、白パンツとコーデしてよりさわやかさを楽しむのもアリですよ」
上質にして軽快。この両立が、夏の大人の足元選びにおけるポイントです。
TOD’S / トッズ
軽快だけど軽すぎない、あくまで上質に

エスパドリーユタイプのスリッポン。キャンバスでもおなじみですが、スエードになるとグッとエレガントな雰囲気が増します。さらに甲の部分がやや深めになっているので、リゾート感が強過ぎず街履きとしても馴染んでくれるのが見どころ。白のラバーソールが軽快さを示しつつ、レザーウェルトが質感を高めます。
ソリッドなグレーカラーも足元でグッと夏っぽく

ポロニット2万7500円/トレンタセッタンタ(第一ニットマーケティング)、パンツ4万700円/ピーティー トリノ(ピーティー ジャパン)、サングラス4万6640円/オリバーピープルズ(ルックスオティカジャパン カスタマーサービス)時計116万500円/ブライトリング(ブライトリング・ジャパン)、ネックレス63万3600円、ブレスレット45万9800円/ともにダミアーニ(ダミアーニ 銀座タワー)
ニットポロにグレースラックス。大人の夏コーデにおけるベーシックな着こなしは、ゆえに足元選びがポイントに。白スニーカーもアリですが、スエードシューズにすることでラグジュアリー感をよりアピールできます。それでいて、白ソールがスニーカー的な軽やかさも。「街コーデにはもちろん、夏のリゾートトリップスタイルとしてもハマりますよ」
◇トレンタセッタンタ ニットポロ グレー
◇DAMIANI ベル エポック・ソロ ウーノ ネックレス
*ミニマルワードローブとパートナーシップを結んでいます。
干場編集長のアドバイス①「サングラス」
サングラスも重たくならないセレクトを

ベージュスエードのシューズに合わせて、レンズカラーをブラウン系にしているのが見逃せないポイント。
「白ソールの軽さに合わせて、サングラスも細身のメタルフレームで軽めに。夏コーデは着用するアイテムが少ない分、小物での統一感が重要です」
干場編集長のアドバイス②「時計」
大人の夏小物は、あえて軽さを意識せず

上下グレーでまとめたシンプル&スタイリッシュなコーデ。腕時計もメタルブレス&ネイビーダイヤルで、シャープさを意識しています。
「さらに、ブレスレットにはブラックダイヤモンドをチョイス。全体的なトーンを抑えることで、クールな雰囲気をよりアピールできます」
◇DAMIANI ルーチェ・ソロ ウーノ ブレスレット
*ミニマルワードローブとパートナーシップを結んでいます。
干場編集長のアドバイス③「バッグ」
足元が革なら、バッグだって革で統一

自分だけのバッグを手に入れられる「トッズ」のオーダーメイドサービス・ディーアイバッグ。なんとフォルツァスタイルの名前で作っちゃいました。※ショップまたはオンラインでオーダー可能。
「シボ入りのレザーで大型ですが、革がやわらかく、また文字が入ることでカジュアルな雰囲気に。足元のスエードと共に、夏旅コーデをリッチに格上げしてくれます」
Loro Piana / ロロ・ピアーナ
ヨットの上での名品は、陸に上がって名品です

大人サマーシューズの鉄板サマー・ウォーク・モカシン。極上にやわらかな防水スエードをアンライニング仕様で仕立てたアッパーに加え、しなやかで軽量性に優れたラバーソールが、その快適な履き心地を後押しします。ソール中央には名前を書き込める、デッキシューズ由来の作りが。
Loro Piana / ロロ・ピアーナ
一度履いたらこればっかり! そんな履き心地です

サマー・ウォーク・モカシンと同じく、軽くやわらかな履き心地を誇るオープン・ウォーク・アンクルブーツ。ブーツといっても極上に快適な履き心地で、秋冬だけでなく夏シューズとしても人気です。上質できめ細かい防水スエードが、シンプルにしてリッチ感抜群です。
Brunello Cucinelli / ブルネロ クチネリ
これぞまさに革靴×スニーカーの理想形

アッパーに採用するスエードは、手作業によってブラッシングを施したウォッシュスエード。それをサドルローファースタイルに仕立てつつ、ソールには天然ゴム製のスニーカーソールを履かせています。適度にボリュームがありながらも、スッキリとしたフォルムが実にエレガント。
ZEGNA / ゼニア
質感、色、フォルム、すべてが大人仕様

ブランドのアイコンであるトリプルステッチをクロスバンドで表現することで、スリッポンとして履ける1足に仕上げたこちら。きめ細かくやわらかなスエードに加え、しっかりとしたフィット感のあるヒールによって、最高の履き心地を提供。デニムからスラックスまでマッチします。
Santoni / サントーニ
楽ちんだけじゃない! 見せ場もしっかりと

シンプルな装いゆえに物足りなさを感じがちな夏コーデ。そんな時は、こんな1足が頼りになります。シングルモンクを採用したスエードアッパーは、アイコニックにしてアンライニング仕立てが快適な履き心地を提供。ラバーソールに配したシグネチャーカラーのオレンジもアクセントに。
Sergio Rossi / セルジオ ロッシ
ショーツ然り、大人ストリートと好相性

シックなコニャックカラーをまとったスエードアッパーは、ブルーデニムともホワイトパンツとも好相性。履き口に高さを持たせたデザートブーツですが、シュータンにはゴムを配し、クイックな脱ぎ履きと心地良いフィット感を両立します。やや厚みのあるラバーソールが、足元に存在感を。
TOD’S / トッズ
薄着な夏コーデには、これぐらいの存在感を

ドライビングシューズの名作ゴンミーニ。ペブルソールがその特徴ですが、こちらは新作で各突起がビッグサイズになっています。さらにやわらかなスエードアッパーには、ゴールドカラーがリッチ感抜群なメタル製のTマークを。夏のドライブコーデを文字通り下支えしてくれます。
Photo:Naoto Otsubo
Styling:Ryoko Kanemoto
Hair&Make-up:Megumi Ochi
Model : Noah Ishikura
Text:Masafumi Yasuoka
Direction:Yoshimasa Hoshiba
【問い合わせ】
トッズ・ジャパン 0120-102-578
ロロ・ピアーナ ジャパン 03-5579-5182
ブルネロ クチネリ ジャパン 03-5276-8300
ゼニア カスタマーサービス 03-5114-5300
リエート 03-5413-5333
セルジオ ロッシ カスタマーサービス 0570-016600
第一ニットマーケティング 0258-66-6676
ピーティー ジャパン 03-5485-0058
ルックスオティカジャパン カスタマーサービス 0120-990-307
ブライトリング・ジャパン 0120-105-707
ダミアーニ 銀座タワー 03-5537-3336