コンビニは日本社会を写す鑑と言われる。今回もコンビニで起きた事件簿をレポートする。
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コンビニの店員とお客さんの恋愛は中々実ることはない。お客さんが店員に恋をすることがあっても、店員がお客さんを好きになることはあまり無いからだ。
しかし店員がお客さんにアプローチする場合は、どうなるのだろうか？
今回はとある方法で関係を持ったコンビニオーナーの話を、コンビニ副店長の三好加奈子さん（仮名・40歳）に話を聞くことができた。
「これはうちのオーナーの話なんですが、以前は気に入った女性のお客さんに連絡先を渡して、とっかえひっかえしていたんです。結婚してからはそんな遊びも減ったみたいですが、今でもたまに関係を持つことがあるとか……今だとSNSに晒されそうな話ですが、スマホもなかった当時はやりたい放題だったみたいですよ」
©Getty Images
このコンビニのオーナーとは、永野義浩さん（仮名・48歳）だ。年齢に比べて見た目は若く、イケオジ的な雰囲気が見られる男性だった。遊んでそうに見えなくもないが、パッと見はいたって真面目に感じられる。
「元々はお父さんが肉屋を経営されていました。でも時代が変わり経営が厳しくなってから、義浩さんが店をコンビニに変更したんです。二世経営者だけど甘えた感じもなくて、しっかりしたビシバシ系という感じですね。オーナーになる前は東京で活動していた時期もあり、厳しい環境で鍛えられてきたみたいですよ」
そもそもコンビニオーナーになるのはどういった人物なのだろうか？
三好さんの住んでいる地域では、このような人達が多いという。
「田舎の地域では今どんどんコンビニが増えています。ほとんどは商店やスーパーを経営していた人が、経営の悪化や高齢化で難しくなってコンビニに変更する事が多いです。古いスーパーは無くなってセブンイレブンがどんどん進出しています。オーナーは経営者の息子や関係者が多いですが、いい意味で図々しくて風変わりな人が多いですね。頑固で１人で何でも出来ると言うか……逆に脱サラした人はサラリーマン気質に合っているのか、店長になることが多いようです」
義浩さんも学生時代からコンビニで働き、その経験を活かして店のオーナーになった。
人の上に立ち、従業員を扱っていく中で、経営者としてやっていくことの難しさを知ったという。
特に従業員の扱いについては、相当苦労したようだ。
「コンビニは難しい試験もないので、比較的誰でも入れる職場です。それゆえに質の悪い従業員が入ってくることも多い。面接ではしっかり受け答えをしていても、勤めた途端サボりだす人がいるのは日常茶飯事ですよ。もちろん真面目な人もいますが、従業員同士のケンカやトラブルもよく起こります。そういった人とうまく付き合いながらやっていくのは大変ですよね」
永野さんはお店が軌道に乗り始めてからは、店長を雇って店の業務を任せるようになった。
それから自分はお客さんとの関係づくりや、経営の新しい試みに注力するようになったという。
「お店の経営者としてお客さんとの関係を作っていくのは大事なことです。田舎の地域なので地元の集まりに積極的に参加したり、中小企業の経営者や議員と人脈を作って、そこでお店のアピールなどしていました。見知らぬお客さんにも積極的に話しかけ、仲良くなることも得意になっていったそうですよ」
永野さん曰く、ある日仲良くなったお客さんと釣りに出かけることがあったという。
それから店に来るお客さんと仲良くなることに、より楽しみを見出すようになったそうだ。
「見知らぬ人と仲良くなって、遊びに行くことが刺激的で楽しかったみたいです。でもそれだけなら良かったんですが、永野さんの行動はだんだんエスカレートして、若い女性に目をつけるようになっていきました。自分から女性のお客さんに話しかけては、オーナーの特権を使ってお店の商品をサービスしたりして仲良くなるようになったんです」
永野さんは50歳近くになる年齢だが、かなりのイケメンだ。三好さんの話によると、若い頃はもっとイケメンだったという。経営者として話術が鍛えられていたおかげか、女性からの評判も好評だったらしい。
きびきびと働いている姿が、ひそかに女性たちの間では噂になっていたという。
「永野さんは仲良くなった女性や、気に入った女性には連絡先を渡すようになりました。レジで接客をした後に、レシートの裏に電話番号を書いて渡すんです。その後連絡を取って、ご飯に行って、体の関係を持つようになったらしいですよ」
☆次回はそんな田舎コンビニオーナーが一線を越えてしまい、悲惨な末路を辿るまでを詳しくレポートしていきます☆
取材・文 鮫島佑樹
