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LIFESTYLE 女たちの事件簿

【後編】塾信仰の子どもたちと学校の軋轢…「ホストクラブ塾」に不安視の声も。

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前編あらすじ】

学習塾全盛期、通っていない子どもはほとんどいないというような現在。学校と塾が相互的に子どもの教育の役に立つことが理想的だが、中には「塾信仰」により学校教員の言うことを聞かなくなってしまう子どももいるようだ。頭を悩ませる学校教員に対し、学習塾側からの意見にはそもそも「学校教育」に疑問を感じる声も出ている。

・・・・・・・・・・・・・・・・

「塾信仰にハマってしまった子どもたちの心を取り戻すのは不可能ですよ」

 

そう断言するのは塾講師をしている遼太郎さん(仮名・24歳)だ。

彼は大学時代に学習塾でアルバイトを始めて、そのまま社員になった。学校の教員を目指して大学進学したが、学習塾でアルバイトをするうちに、今の子どもたちに必要なのは学校教育ではなく、塾による個別の指導だと感じ、学校の先生になることを止めてしまったそうだ。

 

「今の学校教育では、一人っ子でワガママに育った子どもたちには対応できない。彼らは誰かの後回しにされたり、誰かのために我慢をしたりすることに慣れていない。だから学校で全体の授業を受けていても話を聞いていないのは当たり前だし、面談も自分の生きたいタイミングではなくて先生が決めたスケジュールに従わないといけない時点でもう、相談する気持ちなんて萎えてしまっているんですよ」

そう自信たっぷりに話す遼太郎さんは、学習塾の生徒用のメールアドレスを作成しており、そこには24時間、学習塾に通う生徒たちからのメールが寄せられている。

「どうでもいいような報告から、親や友達に言えないような悩みを告白するメールまで、内容は多岐にわたります。でもそんなどうでもいいような内容のものにでも返信をすることで、子どもたちの信頼を勝ち得ていくんですよ。こういうことは、学校の先生には無理だと思います。まあ、全ての生徒に平等でないといけないというような立場の問題もありますからね。仕方がないのでしょうけど、そういう立場とか『学校としては』みたいなことを言わなければいけないということがもう、学校教育の限界ってやつだと思いますよ」

©Getty Images

遼太郎さんは、そう話しながらも、手元の携帯でメールの返信を行っていた。こんな時間にメールが来るということは、子どもたちは学校からメールを送信しているのだろうか。そう聞くと遼太郎さんは頷く。

「学校に不満があったり、学校に友達がいなかったりするので、たいていは学校からメールをしてきますよ。あとは夜中が多いかな」

当たり前のようにそう言って、遼太郎さんはまたメールの返信をしはじめた。



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