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LIFESTYLE 女たちの事件簿

「車校から出直せ、バカヤロー!」いつもは優しい”助手席だけモラハラ夫”は、なぜ暴走するのか?

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不倫や浮気、DVにプチ風俗……。妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちが密かに抱えている秘密とは? 夫やパートナーはもちろん、ごく近しい知人のみしか知らない、女たちの「裏の顔」をリサーチ。ほら、いまあなたの隣にいる女性も、もしかしたら……。

タイムズ24(株)が実施した「運転テクニックに関するアンケート」によると、女性ドライバーの約5人に1人が自分自身の運転技術を「あまり上手ではない」または「上手ではない」と思っているのだという。この数字は、同じように答えた男性のほぼ2倍にあたることがわかった。

運転技能の中でも「駐車が得意」「合流が苦手」など、人によって得手不得手はあるのだろうが、自分の運転がうまくないと感じている人ほど、同乗者の視線は気になってしまうものなのではないか。


早川理央さん(仮名)は、運転に対する苦手意識をなかなか克服できないでいるパート従業員兼主婦。しかし、自宅は最寄りの地下鉄の駅まで徒歩20分という微妙な立地のため、どうしても車に頼りがちな生活となっている。

「夫は仕事で会社の車を運転する機会が多く、高速道路を長距離走ることもざら。自分の運転技術とか交通に関する知識に絶対の自信を持っています」

理央さんの夫は営業課に所属する会社員。とにかく、始終社用車に乗っているそうだ。

「夫の運転がうまいかどうかは、正直私にはわかりません。私の物差しで言わせてもらえば、隣に乗っていて安心できるのが”うまい運転”です。夫はスピードを出しますし、車間距離も狭い気がしてハラハラします。だから、私にとって彼の運転は上手な運転ではありません」

しかし、理央さんの夫は、自らの運転技術に自信があるだけでなく、他人の運転に厳しいのだという。

「特に私に厳しいんです。技術もですし、交通規則にもうるさいんですよ。自分は違反するくせに。『俺は道交法には誰よりも詳しい』と言いながらスピードは出しますし、黄色信号ではほぼ止まりません。自分に甘くて他人に厳しい典型です」

普段の夫はそれほど口数が多いわけでもなく、穏やかなほうで、理央さんとはほとんどケンカもしない夫婦だという。

「運転すると人が変わるって言いますけど、うちの夫の場合は、私が運転する車の助手席に乗ると、スパルタ全開になるんです」

夫に運転を任せればいいのでは?という素朴な疑問が湧く。

「私と出かける時は、だいたいいつも『理央が運転して』って言います。私へたくそだし、あなたに怒られるのが嫌だからと断っても、『誰も怒ってなんかいないじゃん。ごめんごめん、今日は何も言わないよ』とか、乗る前は必ずそう言うんです。あれってもしかしてフリなんでしょうか?」

また、夫は「毎日仕事で運転ばかりしているから、休日くらいは助手席に乗りたい」という決めゼリフで理央さんをねじ伏せる。

「私もバカだと思うんですけど、結局毎回運転席に乗り込んでしまうんですね(笑)。『あなたを乗せたくない!』と、なぜか言えないんですよ。外出前に揉めたくないと、思ってしまうんですよね」

そして、いつも決まって理央さんはハンドルを握ったことを後悔する。

「普段の夫は大雑把な人。家事への口出しなども一切しません。うるさいのは運転についてだけなんです」

うるさいとはどの程度で、どんな発言が理央さんを辟易とさせているのだろうか。

「たとえば、カーブ曲がる時などは、『そこまで減速する?停まるつもりかよ』とか、『後続車惑わせんな! ウィンカー出すのおせーよ』とか」

苦手な車線変更をする時の理央さんは戦々恐々だという。

「『おい! 車線変更はもっと加速しろ!』って大きい声を出されたことが何度もあります。あと、『いい人ヅラするためだけに(道路に出ようとしている車を)入れてやってんじゃねえよ』とか。とにかく逐一厳しく言われます」

言葉遣いまで変わる助手席モラハラ夫が怖い理央さんは、彼が声を出すたびにビクビクし、動きや判断力にも悪影響が及ぶ。そしてその影響が"あわや"の事態を引き起こしたこともあるという。

☆次回は、モラハラ夫が原因で命の危機にさらされた理央さんの経験を詳報する☆

Text:中小林 亜紀

▶︎後編に続く


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