時計沼にハマってしまった時計上級者ほど魅了されるという「ブレゲ」。この尊いブランドは、永久カレンダー、トゥールビヨン、ミニッツリピーターなどの高度な複雑機構を生み出し「時計の歴史を200年早めた」と言われる天才時計師アブラアン-ルイ・ブレゲによって創業された。始まりは1775年パリ、世界五大時計ブランドのなかでも、もっとも古い歴史をもつ。
繊細かつ視認性の高いブレゲ針やブレゲ数字、文字盤に施される精緻で優美なギヨシェ彫りなど、その完成度の高いデザイン性においても時計の歴史に大きな影響を及ぼし、イギリスのヴィクトリア女王、マリー・アントワネット、ナポレオン・ボナパルトといった錚々たる人物たちに愛好された。
5代目ルイ-シャルル・ブレゲ。フランス航空産業のパイオニアであり、パイロット。
その誇り高く真摯な時計づくりは現在まで脈々と受け継がれ、クラシックな究極ドレスウォッチからクロノグラフなど超絶タフなスポーツタイプまで、実は幅広いラインナップが揃う。
われらが #腕時計魂 でも、ブレゲに魅了されたソウルメイトが多くいて、幾度となくその麗姿を共有してきた。
今回、ブレゲのパイロットウオッチ「タイプ XX（トゥエンティ）」から待望の新作が発表されたと聞いた干場編集長、早速、ロック福田とともに銀座のブティックへ向かった。
「タイプ XX（トゥエンティ）」とは、もともと1950年代にフランス空軍が新たに策定したパイロットウオッチの規格のこと。黒文字盤で、蓄光の数字と針、回転ベゼルに「フライバック」機能が備わるクロノグラフであることが求められた。
いくつかの会社がコンペに臨み契約を勝ち取ったが、時を経て今、タイプ XX（トゥエンティ）と言えばブレゲのそれが代名詞となっている。
ブレゲが最初にタイプ XX（トゥエンティ）の製作に挑み、フランス航空技術局から承認を得たのが1953年。つまりこの第1世代が生まれてちょうど70周年を迎える2023年に、最新世代が発表されたわけだ。
1971年に第2世代、1995年に第3世代、そして今回の第4世代へ──。そのデザインは第1世代へのオマージュに満ち、フランス空軍用に開発された「タイプ 20」と民間用モデルの「タイプ XX」から発想された2モデルが登場。ともにレザーストラップに加えてNATOストラップが付属する。
軍用モデル用のキャリバー7281と、民間モデル用のキャリバー728。今回、ブレゲ・マニュファクチュールは4年もの歳月をかけて、この新しい自動巻きムーブメントを誕生させた。頑丈な構造と革新的な技術を独自に融合し、複数の特許も取得。
コラムホイール、垂直クラッチ、5Hz（ヘルツ）の高振動、革新的なゼロリセット機構など、最新のクロノグラフに欠かせない機能が惜しげもなく盛り込まれている。
今回は特別に 、干場編集長による時計コーデを大披露。洗練された着けこなしの極意もお楽しみあれ！
タイプ 20 2057 – ミリタリーバージョン
タイプ 20 2057 258万5000円 ケース：ステンレススティール ケース径：42mm ケース厚：14.1mm ブラックダイヤル、フライバッククロノグラフ、日付表示、スモールセコンド、30分積算計、10気圧（100m）防水、60時間パワーリザーブ、キャリバー：7281 付け替え可能なカーフストラップとNATOストラップ付き
スタイル1：ミディアムグレーのスーツで鉄板コーデ
黒革のストラップに合わせて靴、ベルト、メガネはすべて黒。金具もシルバー色で揃え、シンプルな白シャツに細身の黒ウールタイ、プレーントゥでシャープ＆クールなモノトーンスタイルに。男っぽさもありながら、ブレゲならではの上品な存在感がさりげなく光る。
タイプ 20 2057 をNATOストラップにチェンジ。
スタイル2：NATOストラップはライダースで男っぽさMAXに
「ライダースはフライトジャケットにも通じるものがあるので、ミリタリー系の時計とはよく合うんです」ツヤのある黒革のハードな印象のライダース、黒T、ブラックデニム、黒スエードのブーツで。「紺のMA-1フライトジャケットでもカッコいいと思います！」
タイプ XX 2067 – 民間バージョン
タイプ XX 2067 258万5000円 ケース：ステンレススティール ケース径：42mm ケース厚：14.1mm ブラックダイヤル、フライバッククロノグラフ、日付表示、スモールセコンド、15分積算計、12時間積算計、10気圧（100m）防水、60時間パワーリザーブ、キャリバー：728 付け替え可能なカーフストラップとNATOストラップ付き
スタイル3：ベージュ×黒に白を利かせて色気出し
コットンスーツは、ウール混にすると柔らかさが加わり、大人のエレガンスが漂う。ダイヤルから色を拾ってシャツは黒、ボタンとポケットチーフには文字盤にある白を配し、男っぽいけど暑苦しさのないスタイルに。スエードのベルトとタッセルローファーは、ストラップの色に合わせてもちろんベージュで。
タイプ XX 2067 をNATOストラップにチェンジ。
スタイル4：ミリタリーな記号を黒でまとめてストイックな男らしさを
ショルダーパッチやエルボーパッチが施されたリブ編みのアーミーニットに、ラバーソールのプレーントゥは外羽根で。ミリタリーモチーフといえど、ブレゲの品格が生きるよう、ニットはシルク30×カシミヤ70の上質なものをチョイスする。
襟もとには針の白とリンクさせて白Tをのぞかせ清潔感をプラス。サングラスはパイロットを意識したティアドロップ型で。軽くまくって見せる前腕の筋肉もポイント。
実機が見たくてうずうずしてきた貴男、正解です。数に限りがあるので善は急げ、タフな男っぽさと品のあるエロスが、ブレゲで待っています！
photos：Naoto OTSUBO
edit：hiroko KURODA
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ブレゲ ブティック銀座
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