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【前編】「税理士が認知症?」高齢化社会が直面している「おぞましい暗部」

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興信所や探偵事務所への依頼は、浮気調査や人探しだけでなく、様々な用途がある。

近年、世間の興信所利用に対するハードルが下がっているためか、多種多様な依頼が増えているのは依頼履歴が証明しているだろう。

今回は、一風変わった「認知症疑いの税理士」の調査事例をご紹介していく。

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我々はある企業からの依頼で、『裁判で揉めている取引先企業の担当税理士が実は認知症で、税理士として真っ当な仕事ができない状態なのではないか』という疑いがあり、その真偽を調査してほしいという依頼調査を引き受けた。

対象者の税理士は「立花浩平」(仮名・78)。 東京都の西方に、立花氏が代表を務める「立花税理士事務所」があるという。

まずは、「立花税理士事務所」に実際に足を運んでみたが、既に、別の不動産会社が入居していた。 管轄の税理士会に電話をかけて確認すると、対応してくれた職員によれば、おそらく何年間も「立花税理士事務所」としては業務を請負っていないように思われるとのこと。

ただし、官報情報の中には、立花氏が税理士として登録抹消された事実はない。

©Getty Images

そこで、長浜さんは後輩の女性調査員とともに、依頼者より伝えられていた立花税理士の自宅を訪れた。 立花税理士の自宅は、煉瓦風の外壁の洒落た2階建ての一軒家だった。「立花」という表札はあるが、特に、税理士事務所であることを示唆するようなものは見当たらない。

次に、そこから路地を挟んだ向かい側にある、古い一軒家を訪ね、玄関前にいた住人の老夫婦に聞き込みをしたところ、5年前に立花税理士の奥さんが亡くなり、その頃から、立花氏を外で見かけなくなったという。現在は、独身の娘が立花税理士と同居しており、家の事などをしているとのこと。

「仲の良い夫婦だったからね。よく2人で近所を散歩してたよ。奥さんが病気で入院する前は、ね?」老夫婦の婦人が、夫の顔を見ながら言うと、夫も黙ってうなずいた。

「じゃあ、立花さんは、もう税理士のお仕事はされていないんですか?」と私が尋ねると、夫の方が「確か、この先の通り沿いの『北澤さん』のところのバイク屋は、ずーっと昔から、立花さんに頼んでいるはずだよ」と、言いながら、自分の背中の先を指差した。  

早速、大通り沿いのバイク店のすぐ隣にある北澤宅を訪ね、バイク店の店主である北澤氏に聞き込み調査を実施した。



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