ハンバーガーメニューボタン
FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
LIFESTYLE このテレビ番組を見逃すな!

【神回だけ見せます!】『マスクマン』のガッツ石松回がスゴすぎて見逃し厳禁!

無料会員をしていただくと、
記事をクリップできます

新規会員登録
日々ライフワークとしてテレビを観つづけてコラムや著書を執筆するライター、てれびのスキマによる連載コラム。TVerやNHK+など、見返すことができるものを中心にオススメの番組を紹介していきます。

どんどんとガッツの素が出てきて、涙ながらに本音を吐露!

『神回だけ見せます!』(日本テレビ)

『神回だけ見せます!』は、日本テレビが制作するTVerオリジナル番組。テレビプロデューサーの佐久間宣行と伊集院光が案内人となり、日本テレビの映像ライブラリー「アーカイブセンター」に眠る過去に放送した「神回」を紹介するというもの。2022年5月から配信が開始され、今年3月からシーズン3の配信が開始された。

シーズン3では、『アナザースカイ』の坂上忍回、70年代のテレビの作り手がいかにやりたい放題だったか物語る『大晦日スペシャル 激突!爆破!炎上!生か死か 大冒険』、日本各地にある様々な音を紹介する『音のソノリティ』、全日本プロレス史上に残るベストバウト「ジャイアント馬場vsスタン・ハンセン」戦の中継など、多種多様なラインナップの中、ひときわスゴかったのが、『マスクマン』の「ガッツ石松」回(2002年5月18日放送)だ。

『マスクマン』は 2002年4月~9月に放送されていたテリー伊藤・中嶋知子MCの深夜バラエティ。一部ではカルト的人気を誇ったこの番組だが、なぜか現在もWikipediaにも項目がない。この番組といえば、「異人たちの夏」というコーナー。ゲストがトークする相手は、目の前のモニターにあらわれた、CGで作られた亡くなった家族や、過去の自分。即興でトークがおこなわれるため、当然、CGの声の主は、どんな話にも合わせられるよう事前にゲストにまつわる情報を知り尽くした上でアドリブ力が必要不可欠となる。

『神回だけ見せます!』では、シーズン2でその傑作回「蛭子能収」回(2002年6月29日放送)も配信され、これまで明かされてなかった“定説”とは異なる驚きの声の主の正体が明かされていた。

今回、配信されたガッツ石松の回では、まずボクサーとして全盛期だった頃のガッツ自身が登場し、選挙にも負けバラエティタレントになったガッツを煽っていく。最初は「意味がわからねえ」と この設定に戸惑っていたガッツが次第に設定に乗っていく。そして、恩師であるエディ・タウンゼントがあらわれると懐かしそうに顔をほころばせる。

エディにうながされサンドバッグを叩く頃には“設定”を超えて、どんどんとガッツの素が出てきていく。そして、亡き母の登場に至って「人にバカにされるっつぅことが俺は我慢ならなかったんだ」と涙ながらに本音を吐露するのだ。

最後に若き日のガッツが、「あんたピカピカのチャンピオンだよ。何度でも立ち上がれ」とエールを贈って番組は終わった。

まごうことなき神回だ。

もちろんこれだけでもじゅうぶん価値はあるが、それだけでないのが『神回だけ見せます!』。何しろ、案内人が出演者目線もある制作者である佐久間と、制作者目線もある出演者である伊集院だ。

「すごい番組。ものすごく実験的で冒険的で未来的なことをやって成功させている」「計算と偶然のバランスが絶妙。冒険するんだから計算しないでいい、じゃない」「あそこにテリーさんがいるのは何か正気に戻りそうなときにテリーさんが つなぎとめる役」といった番組の構造的スゴさを伊集院が解説していく。ここまではこの『神回だけ見せます!』では“いつものこと”(それが凄まじいのだが)。

この回はそれだけでは終わらない。「それがね…」と言葉をつまらせながら伊集院が語った言葉で、この番組自体の神回へとなっていくのだ。

神回だけ見せます! #15 マスクマン!(ゲスト:ガッツ石松) をTVer観る

▶︎次回は、番組の最後に明かされた! 若き日のガッツ石松を演じた声の主をつまびらかに!


RANKING

1
2
3
4
5
1
2
3
4
5