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HEALTH 「超名医に聞け!」

あえてのゆるい運動と、好きなことを考える時間。脳医学の権威が実践している、いますぐできるボケにくい健脳法6つ。

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「第2条は【趣味を持つ】です。

人間の脳に与えられている最も刺激的な機能は「可塑性」だと私は考えています。可塑性とは、グニャグニャと曲がったり形を変えたりする性質のこと。

コンクリートのように一度固まったら固定されてしまうのではなく、何歳になっても新しく作り替えることができる。これはとても素晴らしい能力です。

脳細胞自体は加齢とともに減っていきますが、自分がやっていて楽しい、好きと感じることをワクワクしながら行っている時、いままで使われていなかった脳細胞同士が結びつき、脳の中に新しい「回路」が作られていきます。

人間の脳は、蜘蛛の巣のように、新しい道筋をいくつも張り直すことができるんです。この回路をいくつも持っている人のほうが、認知症にもなりにくいと考えられています。

また、俗に『頭がよい』と表現される人ほど、この回路をたくさん持っています。

趣味に熱中することは、この回路の創設に役立つだけでなく、ストレスを軽減させ、ひいては脳の老化を防ぐ効果があることも報告されています。

©Getty Images

私は中年になってからドラムを始めましたが、ウクレレでも将棋でも、釣りでも何でも構いません。新しいことを始めるのが難しいなら、昔ハマっていたことを再開するのもおすすめです」

ワクワク楽しんで、頭がよくなる。ひいては認知症の予防にも繋がる。

趣味を持つことは、それだけで「実益」も兼ねているのです。

「健康な脳を作るために第3条は、【会話】です。群れをつくる社会的動物である人間は、数十万年も前から、他者とのコミュニケーションを行ってきました。会話とは、人間を人間たらしめる、とても人間的な行為です。脳は会話を通して進化してきたといっても過言でないほど、高次元の機能を必要とします。

会話は、単なる言語のやりとりに留まらず、相手の表情を読んだり、声色から感情を確かめたり、自分の感情や意志を手振りを交えて伝えたり……など様々な要素が絡み合って成立します。これが、脳にとっては非常によい刺激となるんです。

©Getty Images

コロナ禍でストレスを抱える人が増えたのは、他者と会話をする機会が減ったから。脳のためにもぜひ積極的に他者との会話を楽しんでください。対面のコミュニケーションがベストですが、テレビ電話などもおすすめです。

第4条は【食事】で、第5条は【睡眠】。まず食事ですが、これはよく言われるようにバランスよく、少しずつ多品目を食べるとよいでしょう。肉よりは魚介類、野菜や果物がよく、カロリーも控えめにして、野菜から食べ始める『ベジファースト』を心がけると、血糖値の急上昇を抑えられます。

私もベジファーストは心がけています。また、忙しく働いている方は、毎食厳密に管理するのではなく、一週間単位でバランスをチェックするとストレスがなくて良いと思います。

第5条の睡眠も、とても大事な項目です。人は疲れを取るためだけに眠るのではなく、物事を覚えるために眠ります。昼間覚えたことを寝ている間に記憶に定着させるのです。

©Getty Images

また、ストレスを低下させて、脳全体がうまく機能するような働きもあります。睡眠不足の方の脳には、アルツハイマー型の認知症と関連があるとされる『アミロイドβ』が溜まりやすいという報告もあり、脳の健康には十分な睡眠が欠かせません。成人なら6時間以上は睡眠をとるように心がけてください。慢性的な睡眠不足は、脳にとって危険な状況を招きやすく、仕事のパフォーマンスも低下させてしまいます」

基本的な生活を丁寧にすることが、脳の健康にとっての「王道」なのですね。



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