『イロハ』は彼女たちに心にもそっと寄り添う。ひとりで喜びを得ることに付きまとっていた罪悪感や後ろ暗さに「自分を楽しむことは、いいことだよ」と励ましてくれるようだ。
それゆえに、パートナーとの性交渉がうまくいかない人にも力をくれる。
自分がされて気持ちがいいことがわかれば、相手にもそれを伝えられる。そのコミュニケーションが、パートナーの関係を豊かにしてくれる。『イロハ』のグッズはそのきっかけになってくれると感じた。
「みんながもっとオープンに話していけたらいいなと思いますし、いろんな側面から見たらすごく大事なことだと思います」と語る水原さん。
『イロハ』の誕生から10年。女性を取り巻く環境は変わり、性に対する多岐にわたる悩みが健在化されてきた。
『イロハ』はセルフプレジャーアイテムのみならず、女性の幸せな人生を包括的に後押しする「フェムケアブランド」に進化していっている。性の喜び、自分の変化を前向きにとらえることは、人生を受け入れて楽しむことと同じだ。
人として、自分を愛し、慈しむ……これは性別を問わず、多くの人にとって重要なことではないかと感じた。
Text:沢木文
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