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LIFESTYLE 女たちの事件簿

「女を産みたいなら、排卵2日前にアレを」新妻が硬直。大好きだった姑の「人格を疑う夜の横槍」

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不倫や浮気、DVにプチ風俗……。妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちが密かに抱えている秘密とは? 夫やパートナーはもちろん、ごく近しい知人のみしか知らない、女たちの「裏の顔」をリサーチ。ほら、いまあなたの隣にいる女性も、もしかしたら……。

国立社会保障・人口問題研究所が2019年に実施した「第6回全国家庭動向調査(2023年3月時点で最新)」によると、妻が働きに出るときに子どもの世話を誰が見るかというアンケート調査の結果、「公共の機関」と答えた人が全体の42%を占め、それまで高割合をマークしていた「親」の割合を上回ったのだという。高齢化が加速するなか、世話を頼みたくても頼めない現実が見え隠れする結果といえるだろうか。

一方、高岡友里奈(仮名)は「子どもができたら絶対にお義母さんに子どもの世話を頼みたい」と考えていた34歳の主婦。ところが、子づくり開始のタイミングで姑とトラブルが勃発。嫁姑の関係は悪化の一途をたどっているのだという。仲の良かった嫁と姑に一体何が?

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「こんなはずじゃなかった、の一言に尽きます」

大きなお腹をさすりながら深いため息をひとつ吐くと、高岡友里奈(仮名)は約1年後に待ち受ける育休明けに思いを馳せているのか、浮かない表情でそう呟いた。

「義実家に何時間いてもストレスがないって、周りの友達にも自慢してたくらい姑とは仲が良かったんです。結婚前の交際期間にも頻繁にお邪魔して、この家なら嫁いでも間違いないと確信したうえで結婚したので……痛恨の極みですね」

友里奈は職場の同期男性と2年間の交際を経て30歳で結婚。共働きをしながらマンション購入や子づくりのタイミングを話し合っていた。

「ぼんやりと計画していたマンション購入が現実味を帯びてきたので、そろそろ子どもも、という話になりました。それで、マンションを探すなかで、義両親が住んでいるマンション、つまり夫の実家ですが、そこに一戸空きが出ていると聞き、中古だけど購入を決めたんです。私は義両親のことがとても好きで、どちらにしても義実家に近いマンションを買うことしか考えていなかったので、渡りに船だと思いましたね。おまけに義両親とうちの両親が経済的にも少しずつ援助してくれたんです」

築年数はそこそこ古かったものの、駅からもさほど遠くなく、感じの良いリノベーション業者を見つけることもできたため、マンション購入の話はとんとん拍子に進んだという。

「マンション購入の面倒な手続きが終わりに近づくなかで、子づくりも意識し始めていました。私は毎朝基礎体温を測って、今日は絶対しようねと夫に宣戦布告したりして……。無邪気でしたね、あの頃は」

その頃はまだ姑との関係もすこぶる良好だったという。

「お義母さんはまだ60歳を過ぎたところ。見た目も若々しくて明るい人です。パート社員をしていて働き者で尊敬できたし、初めて会った時から凄く優しかったんですね。結婚が決まってからも、夫の好物とかお雑煮とか、お義母さんの味を教えてくださいと言うと、いい嫁になろうとすると疲れるわよ、息子の舌なんかあなたの味に染めたほうが絶対いいから、それにあの子にも料理くらい作らせなさい!と言ってくれました」

一足先に結婚した友里奈の親友などは、義実家に行くといつも手伝いをしなければならなくてしんどい、と漏らしていた。そんな話題になるたび、私の彼のお母さんはたくさん食べるのがあなたの役目って言ってくれるの、と友人に自慢していたのだそうだ。

「義母は料理が得意で、私たちがいつ行っても美味しい食事を作ってくれました。手伝おうとすると、あなたは座ってなさい、座ってないと怒るわよとか冗談まじりに言って、気を遣わせないようにご馳走してくれるんです」

当時は義母の思いやりや気遣いだと信じて疑わなかった言動も、いま思い返せば、こだわり始めると融通がきかなくなる義母の性格の裏返しに過ぎなかったのではないか、と友里奈は思う。

「料理を教えないのも手伝いや片付けをさせないのも、私を気遣ってというより、自分のキッチンを触らせたくないとか、自分の手ですべて完璧にこなしたいという思いの表れだったのかな、と考えてしまいます。お義母さんは、洗った食器の並べ方とか洗濯物の干し方にも凄くこだわりがあって、お手伝いしたいと願い出ても、いつも断られていたので。私はそれをすべて善意に取っていたんですね……でも、そのくらいはまだいいんですよ。私は結果的に何もせずに美味しいご飯をいただけただけなので、感謝しないといけないくらい。問題は子づくりです」

友里奈夫婦が両親に対して子づくり開始を宣言していたわけではなかったが、義実家に呼ばれて食卓を囲んでいたある日、世間話としてふと子どもの話題が上った。

「最初は男の子がいい?女の子がいい?ってお義父さんが私に聞いてきたので、私は元気ならどっちでもいいですと、当たり障りない返事をしたんですよ。そしたら、お義母さんが一姫二太郎なんていいわよねって言ったんです」

友里奈は「一姫二太郎」とは、子どもが女一人男二人の家族構成を意味するものだと勘違いしていたのだという。どうも話が食い違うと思っていると、義母が「一姫二太郎」とは、第一子が女で、第二子が男という産み順を指す言葉なのだと教えてくれた。

「本来の意味を知らなかったことが恥ずかしいと言いながら、私は笑いました。それで、恥ずかしい気持ちをごまかす意味もあって、一姫二太郎っていいですねと適当に言ったんです。そこからなんですよ、義母がおかしくなったのは……」

翌日、友里奈は、携帯電話に届いていた義母からのメールを思わず二度見することになる。

「女の子を産み分けたい場合は、排卵日の2日前にあれをしましょう、と書かれていました。女性は、あまり感じすぎてもダメです、とも。はっ?って、大きな声を上げてしまいましたね、思わず」

苦笑いしながら友里奈は言った。

「急にどうしたのかなと思いました。お義母さん、どうやら一姫二太郎への執着が急に強くなったみたいですね。私が一姫二太郎を本気で望んでいると勘違いしたというよりは、一姫二太郎での孫誕生を想像してみたら、お義母さん自身が、それいいなあと思って突っ走り始めた…そんな印象です。排卵日の2日前にやれっていう話は信憑性が高いとかで」

義母から来たメールの話を仕事から戻った夫にしてみると、夫はいかにも愉快そうに笑い飛ばしたという。

「ダンナは、お義母さんが冗談半分でメールしてきたのではないかと思ったようです。冗談にしても余計なお世話ですし、セックスの話ですよ? そういうのを受け入れられる人もいるかもしれませんが、私は不快でしたし、何だか嫌な予感でいっぱいになってました。とにかくその日は、お義母さんてそんなキャラだった?ってダンナに突っ込みを入れることくらいしかできませんでした」

そして、嫌な予感が的中したのは、次に夫婦で義実家を訪れた時のことだった。

☆暴走の一途をたどる義母のこだわり。次回では、夫婦の性事情にさらに口出し、怪しげなゼリーまで差し出す、セクハラ級の義母の行動に迫る☆

ライター:中小林亜紀

▶︎後編に続く


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