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CAR 交通事故鑑定人は見た!

いきなりトラックが横転してきたら?交通事故のメカニズムを読み解く

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■台風の影響は考えられたものの、ドライバーにも過失があったのか、わからなかった

事故が起きたのは、某年8月の早朝4時。中型貨物自動車(全長12m以下、最大積載量6.5トン以内)を運転するドライバーが、片側一車線の陸橋(長さ300m程度)を走行中、反対側車線を塞ぐ形で右側へ転倒、アーチ(路面の下は河川敷)の欄干および吊材に衝突した。

当時、事故現場付近は台風が通過中。AMeDSによる近隣の測定値では、平均風速13.3m/秒、最大風速19.0m/秒を示していた。

裁判で争点となったのは、転倒した理由が、ドライバーの操作ミスか、それとも天候のせい(回避できなかった)か、という点だ。橋の修理費は多額であり、その賠償金について、ドライバーの操作ミスや、対策していれば避けられた場合ならば、「過失」としてドライバー(運送会社)に請求されるが、天候による「避けられない事故」であった場合には、(通常は)保険会社が賠償金を支払うことになる。

台風の圏内であったため、横風起因でトラックが横転した可能性は高いものの、速度超過(ドライブレコーダーには、制限速度時速40kmのところを時速48kmで走行していたと記録)の影響や、荷物の積載の影響、クルマが横に流れたのを戻す際にハンドル操作をミスしたなど、ドライバー側の責任の所在がどれほどあったのかが分からず、その点を評価するため、中島氏の元に鑑定依頼がきたという。



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