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【後編】男性教員が受けた制裁は正当なのか? 性犯罪加害者に下された「晒し」に、探偵がこぼす独り言。

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前編あらすじ】

被害者の新人女性教員の虚偽を疑い、療養中の私生活を調査するよう指示してきた今回の依頼主。学校ぐるみでレイプ事件をもみ消そうとするかのような校長に疑問を抱きながらも、ついに探偵による1週間の張り込みが始まった。

・・・・・・・・・・・・・・・

気乗りしないまま後藤香那の調査は始まった。

5階建の古いマンションで、香那は一人暮らしをしていた。周りには畑以外、一軒家が2、3軒有るだけの辺鄙なところで、鉄道の最寄り駅からは30分以上かかる、自家用車がなければ不便な場所。

調査開始初日の午前10時、香那の部屋のドアが開いた。

しばらくすると、エレベーターを降りた香那の姿が見えた。長く真っ直ぐな黒髪は肩甲骨まであり、長い手足は白く細くて胴体も薄べったい。少女のような雰囲気で24歳には見えない。もう少し色気のある姿を勝手に想像していたので、少し意外に感じた。

彼女は真っ直ぐマンション駐車場に向かい、そこに停められていた1台の赤い軽自動車に乗り駐車場を出た。私も一定の距離を保って後を追う。10分ほど走らせた先に香那が車を停めたのは、大型マンション前の駐車場だった。そのマンションは事前資料にも載っていた彼女の実家だ。



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