陰キャ勢力が力を持っているのは、もう古い!?
『あちこちオードリー』(テレビ東京)
「そういう選択肢は可能なんですか?」
『あちこちオードリー』(テレビ東京)にゲスト出演したコットン西村は目を見開いて驚きの声をあげた。それはオードリー若林正恭が学生時代、文化祭に参加したことがなく、ゲームセンターへ行っていたと明かしたときだ。「稀代の陽キャ」と自らを称し、常にクラスの真ん中にいた西村には、クラスの隅にいて“お祭り”に参加できない「陰」の人の存在など見えなかったのだろう。
「うわー、逃したんだぁ」と言う西村に、若林も「こういうことを経験しなかったからこうなっちゃったんだなって」と、今では参加しておけばよかったと後悔をにじませる。以前なら、若林はそんな「陽キャ」に対し背を向けていただろう。

だが、若林は以前「なんでみんなと違う速度で、みんなよりこんな燃費悪いんだろうって自分のボンネット開けてずっと見てる。なにがみんなと違うからこんなに学校についていけないんだろうとか」と自己分析と内省を繰り返してし、それが完了したと振り返り、「どの部品が足りないかわかってきたくらいから他人の車が気になってしょうがない」と他人への興味が大きくなったと自分の中の変化を語っていたとおり、「陽キャ」に対しても興味を持って面白がることができる。
だから西村も「こんなに陽キャを輝かしてくれる陰の方に出会ったことない」と称賛する。事実、まだ彼らのキャラクターにいち早く注目したのは若林がMCを務める『しくじり先生』だった。当時、「ラフレクラン」というコンビ名で活動した彼らが「コットン」と解明したのもその番組がきっかけだった。

そんな西村は、お笑い界は現在、陰キャ勢力が力を持っていると主張する。なるほど、若林も有吉弘行、山里亮太、向井慧、若手でも真空ジェシカやウエストランドも「陰」側で、揚げ足取ったり斜め目線が得意だと若林が笑うと、西村は「もう古くないですか?」と言う。明石家さんまや今田耕司のように「陽」のMCを目指すとまっすぐに言って、「陰と陽の戦いを終わらせたい」と屈託なく語る西村が眩しすぎた。

その一方で若林は、そんな彼らに触発されてか、「初めて言う」という悩みを告白するのだ。