「最近、夫に優しくできないんですよね」
今回、FORZA STYLE「ライフ取材班」が話を聞いたのは、大阪府に住む吉岡麻由(仮名 43)さん。結婚して16年、2人の子どもは高校生になり、夫婦だけの時間が増えたことに対して不満を漏らした。
「夫は私よりひとまわり上なんですけど、仕事もだんだん落ち着いてきて余裕があるというのかな。それに比べると私は、まだまだ働き盛りといった感じで全然ペースが合わないんですよね」
夫婦のすれ違い……。3組に1組が離婚する日本においては、別段珍しい話ではない。
「昔は浮気?火遊び?もよくしていましたが、最近はめっきりみたい。モテなくなってきたんでしょうかね。私が興味を持っていないから、気がついていないだけかもしれないんですけど」
一方で麻由は最近、ノリに乗っていた。
「びっくりしてるんですけど、40歳を超えてからモテるんですよ。しかも比較的若い人に。なんででしょうね?」
聞くと麻由は、流行りのコンビニジムに通っているという。
「コンビニジムに通い始めて半年くらいかな。体が絞れてくるのと比例するように、声をかけられるようになってきた感じです。何度か会ううちに世間話をするようになって、それから食事に行ったり、バーに飲みに行ったり……。そんな軽い感じを楽しんでいます」
特定の男との不倫にのめり込むつもりはない。しかし、長いセックスレスで、夫に対して興味が湧かない。そんな夫婦関係だけでは、欲求不満になるのも無理はない。
「わかっているんです。こんなことやってたら、いつかは夫に愛想つかされるって。でも今は、それでもいいかなとさえ思ってしまう。だって、やっぱりちやほやされたら嬉しいし、誰かと肩とか手が触れ合うだけでも、幸せ指数的な何かが上がっていくような感じがするんです。子どもも来年は18歳。成人です。もう1回人生やり直すのも悪くないかなって」
自己承認欲求を満たしてくれる生活を麻由は少し楽しんでいた。しかしある日、そんな麻由をどん底へ突き落す事件が起こった。
「娘から電話がかかってきたんです。知らない女性が家の前にいて家に入れないって」
麻由が戻ると確かに30代の女性が家の門の前に立っていた。待ち合わせていた娘を背に、その女性に「何か御用ですか」と尋ねると、驚きの答えが返ってきた。
「夫と付き合っていて、妊娠中だというんです。状況が飲み込めず、娘と2人呆然と立ち尽くしてしまいました。すると彼女が泣き始めたんです。慰める言葉をかける気にもならないし、かといってどうにもできないので、一旦娘と2人家に入って、夫に電話をしました。娘は『ご近所の目があるから、とりあえず中に入れようよ』と冷静に言い、わたしはそれを躊躇したのですが...」
火遊びをしていたのは、自分だけではなかった。そして夫の不倫は家族を巻き込む形で、唐突にマイホームの前で「爆発」したのだ。
男女関係のトラブルに詳しい危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏は語る。
「不倫相手が相手の家を訪れたケースで、家庭が壊れなかった例を私は知りません。そこに至るまでには、火遊びでは済まなされない覚悟がある。ここまできたら、もう、お手上げという他はないのですが...」
衝撃の次回では、不倫相手をリビングに入れ、家族会議を開いてしまった痛恨の判断ミスと、さらに連なる悲劇的な末路を詳細にレポートしたい。
Text:FORZA STYLE