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FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
LIFESTYLE 女たちの事件簿

「お金がないから、やむなく高額バイトに…」バレエダンサーの貧しすぎる金銭的実情。少女たちが直面する現実に目が当てられない。

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不倫や浮気、DVにプチ風俗……。妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちが密かに抱えている秘密とは? 夫やパートナーはもちろん、ごく近しい知人のみしか知らない、女たちの「裏の顔」をリサーチ。ほら、いまあなたの隣にいる女性も、もしかしたら……。

多くの18歳たちが進路に悩みながらも勉強し、進学する大学を決めるころ、バレエダンサーを目指す少年少女たちは、バレエ団のオーディションを受けている。彼らの選択肢は、一般的な高校生たちよりも少ない。

『バレエ団に所属するか、外国のバレエ学校に留学するか』

「バレエの進路」といえばその二択くらい。後は、バレエを続けながら大学進学をしたり、バレエを続けながらバレエ関連の会社に就職したり。どうすることが正解なのかもわからない彼らが相談する相手はあまりいない。彼らが進路について考え悩むとき、彼らは世間の「バレエダンサーに対する理解のなさ」という大きな壁にぶち当たることになってしまうのだ。

「私は、私自身の経験しか物差しがないので、何が正解なのかはわかりません。同世代のダンサーや先輩ダンサーに問い合わせてみてもみんな、それぞれの人生を歩んでいて、バレエ団に所属したから将来は安泰とも言えないし、海外留学しておけば将来バレエで食べていける、と断言することもできません」

そう話すのは、今回FORZA STYLEライフ編集班が話を伺った櫻井唯奈さん(仮名・28歳)だ。

彼女は高校卒業後にロシア留学し、帰国後とあるバレエ団に所属したものの、その暮らしの「キツさ」に音を上げて退団。現在は実家で母親が経営するバレエ教室の講師をしつつ、依頼があればバレエ公演などに出演する日々を送っているそうだ。ライフ編集班は、日本のバレエダンサーの金銭的実情と、唯奈さんの受け持つ生徒たちの現状についてレポートさせていただいた。

©Getty Images

「バレエで食べていくというのは、日本ではまだまだ難しい話です。バレエ団に所属していた時も、月に決まったお給料をしっかりいただくという感じではなく、舞台に出演すると出演料をいただくという感じでした。しかも、主役はそのバレエ団のトップの方が躍られるので、私たちに回ってくる役は踊る回数なども少ないうえに大勢で踊る役です。1回踊って1万5千円をいただくだけ、みたいなことはざらです」

雀の涙ほどの出演料しかもらえずとも、唯奈さんから「踊りたい」という気持ちがなくなることはなかった。必死にそのバレエ団で踊り、自分をアピールし続けたという。

「でも、現実は厳しいものでした。もともとトップだった方がその席を譲ることは、その方がケガをするか年齢による引退をしないと起こりえないので、たった一人のトップに私がなれるわけがありませんでした。5年頑張りましたが、いつまで経っても1万5千円の役柄ばかりを踊っていましたね。けれど、実は役柄や踊り自体には何の不満もなくて……。どんな役柄であれ踊ることができるだけで嬉しかったのですけど、とにかく生活が苦しかったです。23歳になってようやく給料制にしてもらえましたけど、今度はチケットのノルマがあって……」

唯奈さんの所属していたバレエ団だけでなく、どのバレエ団にもチケットのノルマはある。決められた枚数の半分を本人の給料とするというバレエ団が多いため、団員たちは、自分の生活費のためにチケットを売ることになるのだ。

実家から支援を受け、バレエに専念することが出来ていた唯奈さん。しかし、生活費の困った友達の中には、見るからに怪しい高額バイトに手を出す人もいたという。【つづきはこちら】

Text:FORZA STYLE

 



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