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LIFESTYLE 女たちの事件簿

「気持ち悪いし、人としてあり得ない」LGBTQの生徒を陰で罵る教師。性差別だらけ「教育現場のヤバすぎる実態」

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不倫や浮気、DVにプチ風俗……。妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちが密かに抱えている秘密とは? 夫やパートナーはもちろん、ごく近しい知人のみしか知らない、女たちの「裏の顔」をリサーチ。ほら、いまあなたの隣にいる女性も、もしかしたら……。

「多様性」の波は学校にも押し寄せていて、かつてはあんなにも厳しく着こなしに決まりがあった制服にいくつかのパターンがあって、好きに組み合わせてもいいというような状況が起きている。女子生徒のパンツ着用も認められる中、どうしてもその状況に「違和感」を覚えてしまう大人がいるのだ。
「私は、女性なので、女子のパンツスタイルには大して違和感を抱きませんでしたけど、50代以上の男性教員からは不評でした。『宝塚の男役みたいだ』とか『気味が悪い』『人間としてあり得ない』『あの年齢にしかない可愛さが台無し』とか、決して保護者や生徒の前では言えないようなことを言っていました。ただ、私が困ったのは…」
そう言って言葉を切ったのは関西地方で教鞭を執る怜奈さん(30歳)だ。彼女は英語の教員で、海外留学経験などもあるので、彼女自身には「多様性」を受け入れる力がある。

ただ、彼女が受け入れられても、学校という組織がそれを受け入れられない場合や、日本の子どもたちが受け入れられない場合があるのだ。彼女は何度かそういった場面に直面し、苦悩しながら教員を続けてきた。
「私の担任したクラスに、女性っぽい男の子がいて、その子が『女子がパンツかスカートを選ぶなら、レンもパンツじゃなくてスカートをはきたい』って言いだしたんです。その子は廉太郎君という名前で、自分のことを『レン』と呼んでいました」

©Getty Images

レンは屈託のない明るい性格の子で、「クラスから浮いたりいじめられたりするのでは」という大人たちの心配に反して、多くの女子生徒たちと仲良くしていた。同級生ではなく、20代の若手男性教員に恋心を寄せ、その教員の言動に一喜一憂する姿を同級生たちは応援するような態度なのだという。
「私たち大人が思うよりも、女性的な男子や男性的な女子に対する拒否感や違和感が今の子どもたちにはないようなので、レンの入学当初に教員たちがいくつも懸念事項としてかかげていたことは全く問題になりませんでした」
そう話す怜奈さんは、レンのような子どもたちを『トランスジェンダー』だと認定することも難しいと考えている。
「カテゴライズというか、枠組みというかに当てはめるのが、非常に難しいんです。若手の男性教員に恋心を抱いて、『付き合いたい』とか『結婚したい』と言っているので、心も体も女性のような感覚なのかと考えて、修学旅行の時に男子生徒と同室で寝起きしたり入浴したりするのは嫌じゃないのかと聞いてみたんですけど…」
レンの答えは
「ぜんぜんへいきー」
というものだったそうだ。
「我慢しているのかもしれないし、言葉通り平気なのかもしれないし、そのあたりの判断が難しいんです。でも、学校側としては、そこで騒ぎ立てられなかったのはありがたかったようで『問題ない子でよかったね』というような言葉を校長先生にかけられました」
怜奈さんは、レンを「問題がある」とは考えなかったが、「問題がなくてよかった」というような捉え方もしていなかった。

このように、上の教師ほど、リスクヘッジの観点からでしか性的マイノリティについて対応しないケースは多いと言う。

☆次回では、レンくんが恋心を抱いた男性教師との「初恋の成り行き」や、SNSでのカミングアウトなどをレポートする☆



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