不倫は何がきっかけで始まるかわからない。危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏が言う。
「3組に1組が離婚すると言われる時代、パートナーの不貞を理由に関係が破局を迎えるケースは、年々増えていると感じます」
今回もFORZA STYLE「ライフ取材班」がレポートする。
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東京に住む奈美の夫、雄一は、うだつが上がらない50代の中間管理職をしている。
自宅では奈美や子どもから邪険にされ、休日に家に居ても迷惑そうにされる。雄一は40歳の奈美とは一回り年齢が離れているため、世代間ギャップもあるのだ。
だから、必然趣味や昔の思い出話もうまく嚙み合わないことが多くなる。
そんな2人は結婚当初の15年前はラブラブだったが、今ではすっかり冷めてしまっている。
洗濯の際も、
「私が下着入れた後の洗濯機に靴下と下着入れないで!」
と、雄一の靴下や下着と一緒に洗うのを拒む奈美。雄一と物を共有することすら拒み、会話も昔と比べてかなり減ってしまった。
そんな奈美だが、雄一への愛が完全に冷めてしまったわけではない。そればかりか、むしろ密かに雄一のことを心配していた。
理由は、雄一の最近の言動が妙に怪しいためである。どういうことかと言えば、雄一は以前に比べて帰宅が遅くなったり、奈美に隠れてスマホをチェックしたりすることが増えているのだ。
以前の雄一だと、そんなことは考えられなかった。仕事は定時の18時に終わり、残業もほとんどない。職場は電車で片道1時間ほどであり、帰宅するのは19時ごろだった。お酒も飲まない雄一は夜な夜な飲み歩くこともなく、これまでは仕事が終わると真っ先に家に帰っていた。
そんな雄一に変化が現れたのが、先月のことである。帰宅時間が遅くなり、日付が変わることも増えた。さらに、休日も急にどこかに出かけることが増えたのだ。夫の言動の変化を察知した奈美は、雄一の浮気を疑わずにはいられない。
口下手でおもしろいこともろくに言えない雄一だったが、先月から饒舌気味となり、何だかやけに楽しそうなのも奈美が浮気を疑った要因だ。
不安に耐えかねた奈美は、浮気調査を探偵事務所に依頼した。調査料の30万円は痛い出費だったが、不安の方がはるかに勝っていた。都内にある某探偵事務所だったが、実績はまずまず。
依頼してから1週間が経過したある日、調査によって、雄一が不倫していることがあっさりと判明した。しかし、奈美を驚かせたのはそれだけではない。
何と夫の雄一は、30歳以上も年の離れた20代の会社の同僚、彩(あや)と不倫をしていたのだ。

多くの男女間トラブルに精通している、危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏は言う。
「夫婦間のトラブルで探偵事務所を利用するケースは決して少なくありません。裁判資料としてもも利用できるので、年々その利用者数は増えている傾向にあります」
うだつの上がらない雄一がどのようにして不倫を成功させていたのか。実は雄一は「特技」のひとつを使って女子社員と仲良くなって不倫関係になっていたのである。
次回では、アッと驚くその手口が判明する。