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【後編】「アイスケース人間」の再来⁉ 企業を潰すバイトテロに法の鉄槌を下す方法。

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8月:顔面ピザ生地

東京都内の宅配ビザチェーン「ピザハット」で、アルバイト店員が顔面にピザ生地を張り付けた写真に「ピザって息できないんだな。お休み地球」とのコメントを添えてSNSに投稿。既に複数のバイトテロ事件が報道されていた最中だったこともあり、「またやらかしたのか。これで何度目だ」「これは今までで一番きつい」「店長とか何やってるの?」と厳しい批判を受けた。

運営会社の日本ケンタッキー・フライド・チキンは社内調査の結果、悪ふざけに使われたピザは閉店後の廃棄食材であったとしながらも「食品を扱う立場として断じてあってはならない行為」として、お詫びの声明と問題を起こした店員に対する「厳正な処分」を行う方針を発表した。

8月:バイトテロ店員の余罪露呈

神奈川県内の宅配ピザチェーン「ピザーラ」のアルバイト店員が、キッチンの冷蔵庫やシンクに入ってピースサインをするなどの悪ふざけをおこない、その写真をSNSに投稿。「不衛生だ」との批判が殺到した。

さらに炎上の過程において、当該人物が来店客としてスーパーマーケットを訪れた際に、陳列棚やサッカー台に上ったり、買い物かごに入り込むなど悪戯をしたりしている写真までも出回り、ピザーラとスーパー双方に迷惑をかける不祥事へと発展した。

ピザーラは営業停止となり、保存食材の廃棄、冷蔵庫などの清掃を強いられたうえ、フランチャイズの加盟企業自体が信用失墜に陥り、事件から2年後に事業停止、その翌年に破産した。またフランチャイズ運営元であるフォーシーズは、当該店員に厳正な処分を課す方針を明らかにした。

9月:顧客情報漏洩

成田国際空港内の土産店で、人気俳優T氏が買い物をした際のクレジットカード伝票の画像を、店員が「T氏が来店した」旨の情報とともに、SNSに投稿した。投稿自体は指摘を受けてすぐに削除されたが、当該画像にはカード番号やT氏のサインが判別できる状態で写っていた。

「情報管理体制がありえなさすぎる」「休憩以外で携帯を取り出すなんて意味不明。これじゃ職場への携帯持込を完全禁止にするしかない」と批判を受け、店舗を運営するNAAリテイリングはT氏の所属事務所に謝罪。

成田空港も「この度のスタッフの軽率な行為によって、お客様はじめ関係者の皆様に大変なご迷惑をおかけしましたことにつきまして、深くお詫び申し上げます」と謝罪し、グループ会社全職員の教育を強化し、再発防止と信頼回復に努めるとした。

被害を受けた企業側は、「厳正な処置をとる」とコメントしても、具体的にどのような対処を行ったかについてまでは明示しないことが常であった。

その風向きが変わったのが、2019年2月に大阪府内の「くら寿司」で発生した事案からだろう。



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