■抽選販売となる可能性大!!
メガーヌR.S.ウルティムは、「メガーヌR.S.トロフィー」をベースとしている。メガーヌR.S.トロフィーは、ベースグレードのメガーヌR.S.に対して、サスペンションを硬めたことでロールの発生を極力抑制し、トルセンLSDで武装、クローズドコースでのスポーツ性能を高めた仕様だ。エンジンは、最大出力300ps/最大トルク420Nmを発生する1.8L直4ターボとなる。
ウルティム専用装備としては、ルーフやボンネット、ボディサイド、リアバンパーに、ロザンジュ(ひし形)をモチーフとしたブラックマットストライプが施され、車両前後に付いたルノーロゴはブラックアウト化、通常モデルのシルバーメッキとは異なる趣だ。また足元には、ブラックマッド塗装を施した、超軽量の19インチ鍛造アロイホイール「フジライト」を装着。ボディのカラーは「ブラックパールブラック」、「パールホワイト」、「トニックオレンジ」、そしてテーマカラーである写真の「シリウスイエロー」の4色展開だ。
インテリアでは、センターコンソールに、ルノースポールのテスト/開発ドライバーで、ニュルブルクリンク北コースの市販FF車最速記録を持つロラン・ウルゴン氏のサイン入りシリアルプレートが刻印される。
詳細は2023年春に公開とのことだが、ウルティム専用パーツは、このクルマでしか手に入らないものばかりだ。また世界限定1976台という狭き門のため、抽選販売となる可能性も大いにありうる。後になって後悔するようなことがないよう、どうしても欲しい方は、ルノー販売店へ、早くから情報を取りに行くことをおすすめする。
■「究極」で締めくくり、「最高峰」へ
「ルノースポールの歴史を締めくくるもの」として登場した、メガーヌR.S.ウルティム(Ultime=究極)。今後、シビック・タイプR(FL5)が、メガーヌR.S.のニュルブルクリンクタイムを上回ってしまった際、既に「究極」と名乗ってしまったメガーヌR.S.がどう出てくるのかは非常に楽しみだが、その後には「アルピーヌ(アルプス山脈が由来、意味合いとしては「最高峰」)」が控えている(個人的にはウルティム・エヴォリューションという企画も面白いと思う)。
「ルノースポール」としての歴史が終わるが、今後も「FF最速マシンのメガーヌブランド」は、我々クルマファンを楽しませてくれることだろう。
Text:Kenichi Yoshikawa
Photo: RENAULT
Edit:Takashi Ogiyama