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LIFESTYLE 女たちの事件簿〜沢木文の【婚外恋愛ファイル】

「まだイケるか試したかった」婚活アプリ不倫で自己承認欲求を求めた36歳妻が抱える「誰にも言えない恐怖」

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ライター・沢木文が、コロナ禍中でも花開く、婚外恋愛のリアルについて紹介する。

男女のトラブルをライフワークにする作家、沢木文の「婚外恋愛レポート」。

今回取材したのは、東京都に住む千香子さん(仮名・33歳)。半年前に新宿を歩いているときにナンパをされた。4歳の息子は夫(36歳)の実家に泊りがけで行っていた。久しぶりに羽を伸ばして買い物をしている最中だったという。

清楚で童顔、セミロングのヘアスタイルと、フリルの服が合っている。趣味は紅茶とプリザーブドフラワー。息子が幼稚園に通い始めた去年の4月から、派遣社員として週4回、大手企業の子会社で入力作業の仕事をしている。

夫は東海地方の名家の三男。夫の親戚には明治政府の功労者や芸術家などがいるという。

「夫は優しくて控えめな人で、大手機械メーカーでエンジニアをしています。前に研究内容の説明をされたんですが、私は短大の保育学科卒で、結婚するまで中堅企業で事務職をしていたので、さっぱりわかりませんでした」

夫は千香子さんを愛しており、定期的に夫婦の関係を持っているという。


©︎gettyimages

「月に1~2回、なんとなくそういう雰囲気になって、どちらともなく始めています。これって、結婚している人だとわかると思うんですが、結婚5年以上経って、子供も産んで、トキメキもとっくにない。今後の教育費や育児の負担を考えると、子供は一人でいい。これは夫が強く希望したことです。それなのに、習慣的かつ義務的にセックスをすることが不思議でもあったんですよね」

千香子さんは、夫婦生活に違和感があっても、スルーしたりガマンしたりすることでやり過ごしてきた。

「夫や息子が不快になったり、摩擦が起こったりするなら、私がガマンすればいいと思ってしまうんです。これは、両親や義両親、友達に対しても同じ。“そんなこと言わないでほしいな”など、言いたいことはあるけれど、言ったら気まずい空気になる。それなら言いたいことを飲み込もうって」



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