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LIFESTYLE 女たちの事件簿

【後編】風俗バイトを「汚い仕事」と罵られ……貧乏が引き起こした、姉妹の決別と報復の末路。

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不倫や浮気、DVにプチ風俗……。妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちが密かに抱えている秘密とは? 夫やパートナーはもちろん、ごく近しい知人のみしか知らない、女たちの「裏の顔」をリサーチ。ほら、いまあなたの隣にいる女性も、もしかしたら……。

前編はこちら

幼くして父を亡くし、高校の時、母も病に臥した。お金に困窮した詩織さんは、その後風俗で働くことを決めたと言う。

「母には『知り合いの店を手伝う』といって、ソープランドで働き始めたんです。短時間で稼げるし、日給が当日手渡しで貰えるのもすごく助かりましたね。妹が高校に行っている3年間だけと心に決めて、とにかく稼ぎまくったんです」

妹の香澄さんが就職すれば、こんな暮らしとも決別できる。そう思っていた詩織さんだが、高校を卒業した香澄さんは突然、「私、もうこんな家、出て行く!」と言い出したのだ。

「なんでそんなこと言うの? 一緒にお母さんを支えていこうよ」

「お母さんは病気だからって寝てばっかりだし、お姉ちゃんは毎日キレイにお化粧してチャラチャラ出歩いててズルい! 私ばっかり掃除して買い物して料理して洗濯して、もう家事なんかしたくない! 自分で稼いだお金は、自分のために使いたい!」

「お化粧もおしゃれも、お金を稼ぐためなんだよ。お母さんの治療費や香澄の学費だって必要だったし……」

「私、そんなこと頼んでない! 高校なんか行きたくなかったのに無理矢理進学させられて、貧乏なせいで学校でいじめられて、毎日がつらかった! 『家で勉強して高校卒業資格を取る』って何度も言ったのに、お母さんもお姉ちゃんも私の話なんて聞いてくれなかった! お姉ちゃんは『家族のために頑張ってます』って顔がしたいだけでしょ!」

香澄さんの言葉に、詩織さんはすべてが音を立てて崩れていくようなショックを受けて、一言も言い返せなかったという。間もなく香澄さんは、身の回りのものだけをまとめた小さなバッグを持って姿を消した。



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