浮気をきっかけに離婚に踏み切る夫婦は、今や大して珍しくない。ある調査によると、パートナーの浮気が発覚した夫婦の3組に1組は、離婚という結果に至っている。今回も、FORZA STYLE「ライフ」取材班がレポートする。
今は再婚して幸せな毎日を送っている34歳の真希(仮名)も、4年前に離婚を経験している。理由は元夫・森村隆史(仮名)の浮気。最初の結婚生活は、わずか3年で終止符を打った。
隆史との出会いは、真希が大学を卒業して入社したとある中堅企業だ。新入社員の真希に、チューターとして指導に当たったのが、2年先輩の隆史だった。真希が語る。
「仕事の説明が分かりやすいのはもちろん、笑顔が親しみやすくて、社内の女性にも結構人気があったんです。私がミスをして凹んでいた時には、ランチを奢って励ましてくれたこともありました」

1年間のチューター期間が終わっても、隆史はなにかと真希のことを気にかけていたという。やがて隆史から告白され、交際がスタート。そんな2人が結婚に至るまでは、それほど時間がかからなかった。
「ひとつ予定外だったのは、私が結婚退職するハメになったことです。できれば結婚後も働き続けたかったし、そのために産休・育休などの福利厚生がしっかりしている会社を選んだのに、上司から『夫婦で同じ部署というのは……』とさりげなく肩叩きされて、しかたなく退職届を出しました」
仕事にやりがいを感じていた真希は正社員での再就職を目指したが、何社応募しても雇ってくれる企業はなかった。
「今から考えれば、新婚でこれから妊活を始めようっていう女を雇いたい企業なんて、あるわけないですよね。それでイライラしがちな私にも、隆史は穏やかに接してくれるんです。でもその優しさがイヤミに感じてしまって……」
「正社員が難しければ、パートから始めてみたら?」という隆史の言葉は、真希にとって「正社員にもなれないダメ人間」と見下されているように感じられた。次第に家の中はギスギスして、夫婦生活の頻度も減っていったという。
「そんな時です。会社員時代の同期で仲のよかった香澄(仮名)から連絡があって、久しぶりに一緒にお茶をすることになりました」
そこで真希は、人生を狂わされるような、あり得ない事実を突きつけられる。
衝撃の後編へ続く。