ある日 いつものようにエルメスをのぞいてみたら、ティンバーランドの「イエローブーツ」を想起させるようなデザインのブーツが目に飛び込んできたんです。
よく見なくとも、つま先はプレーントゥではなくモックトゥですし、素材もヌバックではなく、とんでもなく上質な表革。ソールも白くて、異なるポイントは多い。
カラーだって「イエローブーツ」の"ウィート"とは異なる…
でも、明るいブラウンカラーだから、見ようによっちゃ 似てる。
そして、何より決定的だったのは、足首に優しくフィットするブラックレザーのパッド入りの履き口。
正直、このディテールと、似た色味だけで、財布の紐を緩めるには必要十分。いつものごとく、持参したニューバランスのインソールを入れての試着をさせて頂き、ベストサイズを清水ダイブしてしまいました。
でも、編み上げブーツって座敷飲みにはまったく向かないんです。脱ぎ履きで もたつくし、酔ってからは左右の紐の長さが違くなってイラついたり。それに寒い時期って、忘年会やら新年会やら歓送迎会やら、座敷に上がる機会が多い…。
だんだんメンド臭くなって、履かないから儚いってことが多くなるんですが、ソールの写真見て頂ければ分かりますが、汚れてる。そう、コレはきちんと履いてるんですって、当たり前か。
最近は、スウェットパンツやニットパンツを穿く機会が多くなってまして、そんなパンツに まぁこのブーツがよく合う。
スニーカーだとスポーティだったり、休日のオジさん感が強くなってしまいがちなところ、この上なく上質で色も綺麗なレザーと、美しいディテールの数々がカジュアルなスタイルを格上げしてくれているからでしょう。
それに、別の企画でも書いていますが、編み上げブーツって武骨でオトコっぽいし、なんとなく色気も感じさせますからね。
そんな言い訳を武器にエルメスだけでも5、6足編み上げブーツを清水ダイブして大枚を叩いてきましたが、古くからの友人が営むお店のオンライン見たら、なんと! ティンバーランドの「イエローブーツ」を扱ってて、その価格が脅威の…
あれ? こんなに安かったっけ??
Photo:Shimpei Suzuki
Text:Ryutaro Yanaka