S660のモデル構成は、充実装備のα、エントリーモデルのβ、ホンダアクセスが販売するモデューロブランドパーツを生産ラインで組み込んだモデューロXと、3グレードあります。まずはスペックから確認です。
●Honda S660（後期モデル：2020年1月～2022年3月）
ボディサイズ：全長3395×全幅1475×全高1180mm
ホイールベース：2285mm
エンジン：直列3気筒ターボ
ボア×ストローク：64.0×68.2mm
最高出力：47kW（64ps）/ 6000rpm
最大トルク：92Nm / 2600rpm
トランスミッション：6MT / CVT
価格：α 232万１000円 / β 203万1700円 / モデューロX 304万2600円
早速乗ってみます。名人が購入したのは最終モデルの特別仕様車バージョンZですが、新車価格はさらにお高く315万400円です。ちなみにこのモデルはトランスミッションが6MTのみの設定でCVTの設定はありません。
モデューロパーツ満載なので、事実上、メーカー系カスタマイズ車両ともいえるモデューロXですが、リアの安定感が抜群でまさにNSX気分が味わえます（かなり本格的に）。昔のAZ-1やビート、カプチーノといったバブル期の軽自動車狂乱時代を彷彿させるマジな造り込みに感動！
振り返ってS660が誕生した経緯ですが、「本田技術研究所設立50周年を記念した商品企画提案」からデビュー（2015年4月2日）に漕ぎつけたのだとか。発案チームが上手く企画案を滑り込ませた格好ですが、こうしたエピソードも物語を彩るポイントでしょうか。
悩ましいのは、もう新車で買えず、また、中古車相場も上げ潮でプレミアム価格という由々しき事態に陥っていることです。それでも特別仕様車やMC後モデルに固執しなければ、なんとか許容範囲かと思います。「あの時、思い切って買っておけばよかった」と後悔のないよう決断してください。ホンダS660はまぎれもなく名車なのですから。
Special thanks：Toshiki Hiratsuka
Video：Yoshihide Shoshima
Video Edit：Harumi Airi
Text：Seiichi Norishige
