前編は、こちら
『るてんのんてる』が嬉しいのは、通常、次の回が放送されると配信が終わってしまう番組が多い中、1ヶ月近く配信してくれていること。だから21日放送の一人目の「赤鬼」MARICAの回もまだTVerで見ることができる。
彼女はAV女優がアメリカに渡ってポルノスターとして唯一成功した女性。番組はロサンゼルスに住む彼女に密着。2001年、20歳で長谷マリカとしてグラビアデビューした彼女は、2009年にAVの世界へ。2014年、33歳で渡米すると、世界一のポルノエージェントへ所属を勝ち取り、ポルノのアワードを数多く獲得し、その地位をつかんだ。
アメリカのポルノスター事情や、2時間近くかけて契約に同意している模様(その事項がめちゃくちゃ細かい!)を撮ったりもする撮影模様など知られざる世界を知ることができる。そして“本題”である「泣き入ったことあるんですか?」という質問に「あります。めちゃめちゃ大きい泣きが」と答えたそのエピソードが、想像を絶するものだった。
TVer限定の未公開映像でも「日本ではデビュー直後のギャラ単価が一番高いが、アメリカではアワードなどを受賞することでギャラが上がる」など興味深い話連発だった。
『イワクラと吉住の番組』
AV女優といえば『イワクラと吉住の番組』(テレビ朝日)で2週にわたって放送された「AV女優・葵つかさに寄り添う」もとても良かった(些細なことかもしれないが、どちらの番組も昨今なぜか多くの番組で使う「セクシー女優」という呼称ではなく「AV女優」と呼んでいたのもいい。「セクシー女優」にする意味がよくわからない)。
こちらも前・後編見られるように配慮されてか、現時点で2週分見ることができる。
葵つかさといえば、約10年にわたり第一線で活躍するAV女優。上記の通り、デビュー時にもっとも価値を置く日本のAV界の中では稀有な存在だ。
撮影現場への密着ではアメリカと同様、契約書にサインしている姿も撮影している。1週間の予定で海外旅行に行ったが、気分が乗らず1日で帰ってきてしまったといった思った以上に自由なプライベートな話なども面白い。AV好きのイワクラや吉住がリスペクトを持って聞くからトークも聞き応えがある。
「こんなに赤裸々に全部出すと思ってなかったんですけど、逆にこの番組で出せてよかった。この先出すことはもうないかなって」と葵が言う貴重なトークと映像は見逃せない。