「円安の影響をもろに受ける業種なもんで、会社の業績がやばいんです。このままだとボーナスは出ないばかりか、給料すら減りそうで……」
と頭をかかえるのは、都内の中小企業で働く浩二さん。
家族は小6の息子と小2の娘と妻。
「妻は子供ができて以来ずっと専業主婦だったんですが、今年から友人の店を手伝うという形で、昼間に数時間だけ働くようになりました」
家事に影響がでないよう、子供が学校に行っている間だけ働いているという。
「でも、そこで得られるお金はわずか。ちょっと外食したり、服を買ったらすぐに消えてしまいます。これまでずっと家計は自分が支えていたし、これからもそのつもりなんですが、この状況で……」
マンションを購入したのは5年ほど前。郊外ながら都心へのアクセスも良く、再開発が進められた駅前に立ったタワーマンションだ。
「ローンはまだ20年近く残っているし、それまで貯めていたお金は頭金にしてしまったので、貯金もほとんどありません。息子は今年中学受験で、塾のお金も馬鹿にならないんです。それにもし来年から私立に行くことになったら、はたして学費を払えるんでしょうか……?」
こんな状況に陥りながらも、浩二さんはまだ奥さんに「何も言っていない」という。
「ずっと一家の大黒柱として家族を支えてきましたし、いまさら泣き言言えませんよ。心配させてしまうし、男としてのプライドもあるし。それに相談したところで、ちょっとしか働いていない妻にどうこうできる問題でもありませんから」
つまり「家族を心配させるし、迷惑をかけてしまうから言わない」と考えているらしい。
だからといって、このまま奥さんに何も言わずに自分の力だけで乗り切れるのだろうか?
心理カウンセラー、五百田達成さんからのアドバイスは?
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