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LIFESTYLE 夫婦関係修復レッスン

A「ピンチのとき、相手に心配をかけまいと“自分だけでしょい込む”のはNGです」(心理カウンセラー・五百田さん)

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愛し合って結婚したはずなのに、いつからかギスギスしはじめた夫婦仲。その原因はひとつではなく、ほんの些細なことの積み重ねだったりする……。「大丈夫、ちょっとした心がけ、話し方で夫婦の関係は改善していきます」作家・心理カウンセラーとして活躍する五百田達成氏が、サラリーマンとしての実体験と豊富なカウンセリング実績を活かし、夫婦間コミュニケーションに関する実践的アドバイスを伝授する。

「会社の業績が悪くてボーナスが出なさそう......」

住宅ローンのボーナス支払いができないかも……。でもこんなこと、パートナーには言えない。相手に迷惑はかけられない。自分だけでなんとかしないと……。

でもそれって本当に、「迷惑」なんでしょうか?

「会社の業績が悪くローンが払えそうにないけれど、妻には言い出せない…」前編はこちら

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「会社の業績が悪くてボーナスが出なさそう......」
「思ったよりも出費がかさんで、今月ピンチだ......」

このように、個人的にちょっとしたトラブルやピンチに陥ることもあるでしょう。

こういうときにやってしまいがちなのが、心配をかけまいと相手には何も言わず、自分の力だけで解決しようとすること。「これは自分の問題だから」「相手に迷惑をかけるのはルール違反」と自分にプレッシャーをかけてしまう人もいるでしょう。

あるいはあれこれ言われるのがめんどうなので隠してしまう。恥ずかしいしプライドが許さないので黙っておく。

ですが、ピンチのとき、自分だけでしょい込むのはNG。

ただでさえ情報共有の遅れはチームにとって命取り。ピンチにさらされている場合はなおさらです。ためらっているうちに、トラブルはもっと大きくなってしまいます。

「今日、部長から知らされたんだけれど、どうやらボーナスがやばいらしいんだよね」
「今月、付き合いの飲み会が多くて、足りなくなりそう」

このとき、「こんなことがあった」と業務報告するニュアンスで言うと、「恥ずかしい」「気まずい」というためらいが多少なりとも薄れるはず。重苦しい雰囲気を避けて、明るく報告するのも手です。「ごめん」「申し訳ない」などの言葉は、最悪省いてもOKです。

それよりも直接、いち早く、相手に告げるのが重要で、間違っても他のルート(共通の友人、ママ友など)から相手の耳に入るようなことがあってはいけません。

そうやっていったん報告したうえであれば、「でも、もう少し会社に掛け合ってみるよ」 と自分で解決しようと思っている旨を告げるもよし、「弱っちゃったよ、どうしたらいいかな」と相談を持ちかけるもよし、です。

悩み事は話すことで気が楽になる場合も多いですし、思わぬ突破口が見えてくることもあるでしょう。

くれぐれも自分で抱え込んで勝手に判断しないこと。仮にうまく処理できたとしても、 あとでそのことを相手が知ると、ひと悶着起きます。「言ってもらえなかった」「相談してくれなかった」「パートナーなのに」と、下手をする と一生根に持たれることに。
 

相談されたときには、できるだけ冷静な反応を

さらには、そうやって抱え込むと、相手もピンチの際に「自分でなんとかしなきゃ」とプレッシャーを感じてしまう点も見逃せません。それはのちのち、夫婦にとって大きなリスクとなるでしょう。

逆に、相手からトラブルやピンチの報告を受けたほうは、なるべく冷静に受け止めることが必要。もちろんびっくりするとは思いますが、「え? どういうこと 」と取り乱したり、「どうするつもり ?」と叱ったりするのは、なるべく我慢しましょう。

相手はただでさえ動揺しているのに、せっかく話した相手から拒絶されたらさらにパ ニックに陥ってしまいます。

トラブルを報告されたときには、「話してくれてありがとう」「そっかー、困ったね。どうしようね」と表面だけでいいので冷静に。 「一緒に解決しよう」という姿勢を示せば、相手も徐々に落ち着くことができるというわけです。

 

本日のまとめ

言いにくいトラブルこそ、いち早く連絡する

Text:Tatsunari Iota

ドクト

「読むだけで夫婦仲が改善できる」必読書はこちら

『不機嫌な妻 無関心な夫 うまくいっている夫婦の話し方』/五百田達成

「夫婦には会話が必要」「ケンカするほど仲がいい」とはよく言われます。
でも、なかなかうまくいかない。
面倒だったり、ギスギスしたり、イラっときたり、相手の機嫌を伺うばかりで肝心なことが言えなかったり、つい嫌味を言ってしまって後悔したりする。そんなこと、ありませんか?

結局のところ、夫婦がうまくいくとは、夫婦のコミュニケーションがうまくいくということ。そして、コミュニケーションさえうまくいけば、二人の関係はうまくいきます。

五百田達成(いおた たつなり)
作家・心理カウンセラー。 米国CCE,Inc.認定 GCDFキャリアカウンセラー。
東京大学教養学部卒業後、角川書店、博報堂、博報堂生活総合研究所を経て、五百田達成事務所を設立。個人カウンセリング、セミナー、講演、執筆など、多岐にわたって活躍中。 専門分野は「コミュニケーション心理」「社会変化と男女関係」「SNSと人づきあい」「ことばと伝え方」。サラリーマンとしての実体験と豊富なカウンセリング実績に裏打ちされた、人間関係、コミュニケーションにまつわるアドバイスが好評。
「あさイチ」(NHK)、「スッキリ」(日本テレビ)、「この差って何ですか?」(TBS)ほか、テレビ・雑誌などのメディア出演も多数。 著書『察しない男 説明しない女』『不機嫌な長男・長女 無責任な末っ子たち』『話し方で損する人 得する人』『超雑談力』『不機嫌な妻 無関心な夫』『部下 後輩 年下との話し方』(以上、ディスカヴァー)はシリーズ100万部を超えている。オンラインサロン「おとなの寺子屋〜文章教室〜」も好評。



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