理由その1。詳細データを確認すると、標準車はトランスミッションの設定がPDKの設定しかないので0-100km/h加速データはPDKのデータを掲載。ところが、新型カレラＴの0-100km/hデータは6速MTのデータがトップに掲載されていたのです。そりゃあ遅くなるわけですね。念のため同じPDK仕様で比較すると、標準車4,2秒に対しカレラＴは4.0秒というデータでした。コレで今夜はグッスリ寝られます。
理由その2。最高速度は……標準車に対し2km/h負けています。まあ、ココまでくるとドッチでもいいように感じますが、その要因はリミテッドスリップリアディファレンシャルを備えたポルシェトルクベクトリング（PTV）の標準装備化にあるかと思われます。ワタシの記憶が確かなら、標準車のエンジンでPTVは選べなかったような気がいたします。そんなカレラＴにはスポーツクロノパッケージとPASMスポーツサスペンションも標準装備です。軽量ボディを生かしてトラクションを稼ぐ装備を追加しスピードの質を高める戦法。いいですね！
理由その3。新型911カレラＴは標準車のエンジンパフォーマンスを最大限に活用すべく、シートなどを含め軽量化。従来はオプションでも選べなかった走りに貢献する上級モデルの装備が組み合わされています。そしてさらにパッケージオプション等でアップグレード可能。
まとめます。加速タイムや最高速度は最上級のターボモデルが勝さりますが、スピードの質感というべきか、その世界観は勝ち負けの問題じゃありません。最遅上等。これまた深化と呼べるのではないでしょうか。だから新型ポルシェ911カレラＴはガチで買いなモデルなのです。
Text：Seiichi Norishige
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