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LIFESTYLE 夫婦関係修復レッスン

A「夫は迷わず妻との関係を第一に考えるべき。中立の立場は逃げでしかありません」(心理カウンセラー・五百田さん)

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愛し合って結婚したはずなのに、いつからかギスギスしはじめた夫婦仲。その原因はひとつではなく、ほんの些細なことの積み重ねだったりする……。「大丈夫、ちょっとした心がけ、話し方で夫婦の関係は改善していきます」作家・心理カウンセラーとして活躍する五百田達成氏が、サラリーマンとしての実体験と豊富なカウンセリング実績を活かし、夫婦間コミュニケーションに関する実践的アドバイスを伝授する。

嫁と姑。嫁と舅。婿と姑。婿と舅。

こう並べて書くだけで、どこか危うい雰囲気が匂い立ちますが、お互いの義理実家との関係が夫婦の間に亀裂をもたらすこともよくありますよね。

「妻と実家の折り合いが悪く困っています」前編はこちら

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親の顔も立てたい、義母の気持ちもわかる、夫婦の立場もある、と関係者が多くて板挟みになりがちですが、物事は意外とシンプル。

親やきょうだいではなく、パートナーとの関係を常に第一に考えましょう。「夫婦ファースト」を貫くことが夫婦がうまくいくための大大大大原則です。
 

「このお味噌汁、味がずいぶん濃いわね。もう少し塩分は控えめにしたほうがいいわね」

©Getty Images

たとえば、たまに遊びに来た夫の両親に夕食を出したら、妻が夫の母親からこんなふうに言われたとしましょう。妻にとってはなかなかのショックです。

このような場合、夫がとるべき態度は、「迷うことなく妻の味方として振る舞う」です。「そうなんだよ。いつも味噌汁の味が濃いめなんだよ」と、夫が自分の親側につくのは論外ですが、どちらの側にもつかずに「いやまあ、ほら」などと中立の立場をとってなんとかしようとするのもナシ。それは「逃げ」でしかありません。

たとえ自分の親の言い分が100%正しいと思えても(この味噌汁の場合は違います)、妻の肩を持つべきでしょう。

ただでさえ夫婦は家族ではないのですから、夫が自分の親サイドにつき、妻を孤立させてはいけないのです。親なんてこの際二の次。大事なのは、そして問題なのは夫婦です。

「共感的な聞き方」に徹する

さて、味噌汁に文句をつけた親が帰った後は、きっと妻の怒りや悲しみが爆発するはず。「まあまあ、そんなに気にするなよ」「悪気があって言ったわけじゃないんだから」 と、親の肩を持つような言葉を発するべきでないのは言うまでもありません。

そしてここは「共感的な聞き方」に徹するのが得策。

「共感的な聞き方」とは、相手の気持ちを決して否定しないこと。相手が言ったことに対して「そうだよな」「わかる、わかる」とすべて肯定し、共感していきます。相手が言ったことを全部繰り返してもいいでしょう。


「文句言っていた割には全部食べてたじゃん」
「そうだよな、食べてたよな」

「せっかく作ったのに本当にひどい」
「マジでひどいよな」


なんなら、熱が入りすぎた夫が「文句言うくらいだったら、今後いっさい食べに来なくていいよ。頭来た! 俺から言っておく」などと言い出し、それに対して妻が「いいよ、 そこまでしなくても。事が荒立つから」などとなだめる、そんな夫婦の連帯感が生まれてもいいぐらいです。

仮にあとでこっそり実家にフォローしておくとしても、少なくとも妻・夫の前では「あなたがダントツで優先だ」「私たちは夫婦ファーストだ」というポーズを再三とることが、 相手からの信頼を得るためには必要です。


なかには実の親との関係が微妙で、仲介役として妻や夫に入ってほしいと思う人もいます。そんな依頼が相手からあったら、内心「げ、めんどくさいなー」と思っても、気合い を入れて役目を果たしましょう。その行為もまた「夫婦ファースト」の一環なのですから。

本日のまとめ

板挟みになったら夫婦を優先

Text:Tatsunari Iota

ドクト

「読むだけで夫婦仲が改善できる」必読書はこちら

『不機嫌な妻 無関心な夫 うまくいっている夫婦の話し方』/五百田達成

「夫婦には会話が必要」「ケンカするほど仲がいい」とはよく言われます。
でも、なかなかうまくいかない。
面倒だったり、ギスギスしたり、イラっときたり、相手の機嫌を伺うばかりで肝心なことが言えなかったり、つい嫌味を言ってしまって後悔したりする。そんなこと、ありませんか?

結局のところ、夫婦がうまくいくとは、夫婦のコミュニケーションがうまくいくということ。そして、コミュニケーションさえうまくいけば、二人の関係はうまくいきます。

五百田達成(いおた たつなり)
作家・心理カウンセラー。 米国CCE,Inc.認定 GCDFキャリアカウンセラー。
東京大学教養学部卒業後、角川書店、博報堂、博報堂生活総合研究所を経て、五百田達成事務所を設立。個人カウンセリング、セミナー、講演、執筆など、多岐にわたって活躍中。 専門分野は「コミュニケーション心理」「社会変化と男女関係」「SNSと人づきあい」「ことばと伝え方」。サラリーマンとしての実体験と豊富なカウンセリング実績に裏打ちされた、人間関係、コミュニケーションにまつわるアドバイスが好評。
「あさイチ」(NHK)、「スッキリ」(日本テレビ)、「この差って何ですか?」(TBS)ほか、テレビ・雑誌などのメディア出演も多数。 著書『察しない男 説明しない女』『不機嫌な長男・長女 無責任な末っ子たち』『話し方で損する人 得する人』『超雑談力』『不機嫌な妻 無関心な夫』『部下 後輩 年下との話し方』(以上、ディスカヴァー)はシリーズ100万部を超えている。オンラインサロン「おとなの寺子屋〜文章教室〜」も好評。



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