保奈美さんは、生徒のA君本人にも謝罪し、A君が転んでしまった事件については、二度と触れないようにしようと考えたそうだ。
しかし、事態はエスカレートする一方だった。
©︎gettyimages
Aは毎日、職員室に電話をかけてきた。
「うちの子に対する謝罪が足りない」「うちの子をクラスのみんなが、嘘つきを見るような目で見ている」「先生の言葉がきつくて怖いとうちの子が言っている」
内容は多岐にわたるが、そのどれもが、保奈美さんの行き届かなさを責め立てるものばかり。しかもどの訴えも、事実確認をするたびに「そんな事実はない」ということが浮き彫りになる。
先輩教員に相談すると、「とにかく言わせておいて、謝っておきなさい」と言われたそうだ。
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