クルマの電動化が進み、昨今は多くのハイブリッドモデルやバッテリーEVなどの電動車がラインアップされています。いま純ガソリンモデルに乗っている方も、「次の買い替えでは電動車に……」と考えている方は少なくないことでしょう。
ハイブリッドモデルの場合、ユーザー視点で考えたときのメリットはやはり「燃費の良さ」。ハイブリッドモデルの燃費を伸ばす走らせ方は、ガソリンモデルのそれとはちょっと違ってきます。また、バッテリーEVの場合は、充電回数を減らすために、少しでも電費を伸ばしたいところ。
電動車の航続距離を伸ばすコツ、それは「ブレーキ操作」にあります。ご存じのとおり、電動車には「回生ブレーキ」という仕組みがあります。この回生ブレーキをうまく使うことで、電動車の燃費/電費は伸ばすことができるのです。
電動車のモーターによる航続距離を伸ばす、ブレーキ操作の秘訣をご紹介しましょう。
■回生ブレーキの特性を知り、ブレーキ操作を行うこと
走行中のタイヤの回転でモーターを回すことで、運動エネルギーを電気として回収しつつ、クルマを減速させる回生ブレーキ。回生ブレーキは、ブレーキの踏み込み方によって回収できる電気の量が変化するため、クルマの状態にあったブレーキ操作ができれば、航続距離を伸ばすことができます。
回生ブレーキには最大減速度が設定されています(約0.2G)。また、 バッテリーが吸収できる以上に充電はできないため、バッテリーが満タンのときは、回生ブレーキによる発電量は制限されてしまいます。また、交差点やコーナー手前など強めのブレーキング操作をしたときに、回生ブレーキだけでは減速が足りない場合には、摩擦ブレーキも利かせる「回生協調制御」という仕組みが働きます。
この「最大限速度」と「バッテリー容量」、「回生協調制御」を知り、上手にブレーキ操作を行うことが、電動車の航続距離を伸ばす秘訣です。