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CAR Dr.ノリシゲの妄想ドライブ

シトロエンの新世代フラッグシップ『C5 X』が日本上陸。クロスオーバー車は新たな金鉱になり得るのか?

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説明しよう! 妄想ドライブとはヴェテラン モータージャーナリスト・ノリシゲセイイチが「このクルマにのったら、こんなことをしたい。こんなところに行きたい。この街道でぶっ飛ばしてチャンネーとこんなことがしたい!」と妄想の世界に遊ぶ気絶コラムである!

既存の物差しでは測れない目利きのライフスタイルカー

クルマのカテゴリー分けって、ちょいと難儀だと思いませんか? どこからどこまでがクーペか、あるいはSUVか? 作り手であるメーカー側の意図はさておき、消費者心理って微妙な部分があると思います。

日本においてシトロエンが8月29日に発表した新世代フラッグシップ『C5 X』。一般認識ではクロスオーバーといってヨイと思うのですが、それを伝えるメディア側も書き手により使う言葉に迷ったりします。ちなみにメーカーによる説明は「セダンのもつエレガンスとステーションワゴンの実用性、そしてSUVの力強さを組み合わせた独創的なデザイン」とのこと。

既存の尺度で表現すると、まあ、こんな感じになりますが、『C5 X』はセダンとステーションワゴン、そしてSUVという3つのカテゴリーが合わさったクルマということ。つまりクロスオーバーというカテゴリーはブレンダーのサジ加減ひとつで美味しくもあり、また、捉えにくくもあります。

エクステリアデザインから見ていきます。従来の視点で見ると、ボディ形状は5ドアハッチバックです。側面から見るとややボディの厚みはありますが、グラスエリアのウエイトは5ドアハッチバックでありSUV濃度は希薄です。しかし、動的印象を与えるためか、ボディボトムとフェンダーアーチは一筆書きのようにグルリと樹脂パーツが囲います。

一見、ヘッドライトに見える切れ長の発光部はデイライトであり、その下に位置するのがヘッドライトです。さらに下に位置するのがサブランプであり、フォグランプといった方が意味合いは伝わるかと思います。

モダンシトロエンのデザインを牽引するのは同社のピエール・ルクレール氏。そのキャリアはイタリアのカロッツェリアであるザガートに始まり、BMWのM部門、KIAなどで培われました。

エクステリア同様にインテリアデザインも個性的な『C5 X』ですが、その外観とは裏腹に落ち着きのある空間が広がっています。ハンドルやスイッチなど、ひとつひとつのディテールはシトロエンの名にふさわしくアヴァンギャルドな印象さえありますが、シート形状やトリム類の配色はじつにシンプルな仕立てです。

この辺りのクルマを作るバランス感覚が、シトロエンと現在では独立したブランドへと変革化したDSの異なる魅力となります。プレミアムかつスポーティ&カジュアルを車種ラインナップで巧みに表現するシトロエン。フランス流のラグジュアリーを極めるDSという立ち位置が世界観の違いを生んでいます。



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