ハンバーガーメニューボタン
FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
LIFESTYLE 夫婦関係修復レッスン

A.「仕事だから」は免罪符にはなりません!(五百田さん)

無料会員をしていただくと、
記事をクリップできます

新規会員登録
愛し合って結婚したはずなのに、いつからかギスギスしはじめた夫婦仲。その原因はひとつではなく、ほんの些細なことの積み重ねだったりする……。「大丈夫、ちょっとした心がけ、話し方で夫婦の関係は改善していきます」作家・心理カウンセラーとして活躍する五百田達成氏が、サラリーマンとしての実体験と豊富なカウンセリング実績を活かし、夫婦間コミュニケーションに関する実践的アドバイスを伝授する。

夫「今度の日曜日、上司たちとゴルフに行くことになったから」
子ども「えー! 日曜日は遊園地行くって約束したじゃん」
妻「なんとかならないの?」
夫「ゴルフっていったって仕事なんだよ。しょうがないだろう」
子ども「わーん(泣く)」


前編はこちら

かつて日本のホームドラマには、こんなシーンがたびたび登場しました。

ところがこの状況、令和のいまでもあまり変わっていない部分があります。共働きが増えたいま、当然女性でも「仕事は何よりも優先」と考える人は少なくありません。

そういう人は「仕事をするのは家族のため」と言いがちです。働かなければ食べていけない、家族を食べさせるために一生懸命働いているのだ、と。だから休日だろうと、仕事が入ってしまったら仕事を優先する、となるわけですね。

でも本当にそうでしょうか?

もちろんその働きが家計を支えている部分は多分にあるでしょう。

でも人が働く理由は他にもあるはず。生き甲斐だったり、自信につながる大切なものだったり。面白くてしかたないときもあれば、家族から解放される「休息タイム」として貴重なときもある。

つまり、ひとくちに仕事といっても、自分がやりたくてやっている部分もあるのです。

となると、本来は夫婦や家族と過ごす約束になっている時間に仕事をするというのは ルール違反。
「仕事なんだからしかたない」という免罪符は通用しません。

基本、家に帰ってきたら「夫婦・家族との時間を大切にする」のが「本業」であり本来なすべきこと。それぞれの仕事は、家庭においては「副業」でしかないのです。

「スマホタイムね」と言ってからスマホに向かう

「夫婦・家族タイム」に仕事をする場合には、その許可を取るのがマナーです。相手にきちんと「副業申請」しないといけないわけです。

「今度の日曜日、仕事だから!」ではなく、「今度の日曜日、仕事が入ってしまったのだけれど、どうかな?」と聞くのです。さらに、その前に「ごめん!」などのひと言が入ると、よりいいですね。

これはたとえば、休日出勤ではなく夜間のちょっとした作業の場合も同様です。

僕は、夜、仕事のメールを返したいときは、妻に「一本だけ仕事のメールしていい?」 と聞いてからパソコンに向かいます。ふたりで夕食の準備をしているときに、自分だけおもむろに仕事をするのはマナー違反で申し訳ないからです。妻も同様に「いま、お客さんから問い合わせが入っちゃったから、ちょっとだけインスタやらせて」などと言うルールになっています。

さらに言えば、このマナーは「仕事」だけに限りません。 家の同じ空間でふたりで過ごしているとき、 SNSなどスマホに向かいたいと思ったときには、お互い「いまからちょっとスマホタイムね」と言うようにしています。それぞれのスマホタイムは、家庭内では「副業」といえるからです。

がんじがらめでめんどくさいと思うかもしれませんが、それぐらいの気持ちでいたほうが、夫婦はうまくいきます。

ちなみに「いまは仕事をがんばりたい。すべての時間を仕事に捧げたい」という人もいるかもしれません。その場合は、相手にそれを説明し、同意を得ていればもちろんOK。

夫婦にはどんな形があってもいい。でもその形を、夫婦ふたりがきちんと納得していることが大事なのです。

本日のまとめ

「仕事だから」は免罪符にならない

Text:Tatsunari Iota

ドクト

「読むだけで夫婦仲が改善できる」必読書はこちら

『不機嫌な妻 無関心な夫 うまくいっている夫婦の話し方』/五百田達成

「夫婦には会話が必要」「ケンカするほど仲がいい」とはよく言われます。
でも、なかなかうまくいかない。
面倒だったり、ギスギスしたり、イラっときたり、相手の機嫌を伺うばかりで肝心なことが言えなかったり、つい嫌味を言ってしまって後悔したりする。そんなこと、ありませんか?

結局のところ、夫婦がうまくいくとは、夫婦のコミュニケーションがうまくいくということ。そして、コミュニケーションさえうまくいけば、二人の関係はうまくいきます。

五百田達成(いおた たつなり)
作家・心理カウンセラー。 米国CCE,Inc.認定 GCDFキャリアカウンセラー。
東京大学教養学部卒業後、角川書店、博報堂、博報堂生活総合研究所を経て、五百田達成事務所を設立。個人カウンセリング、セミナー、講演、執筆など、多岐にわたって活躍中。 専門分野は「コミュニケーション心理」「社会変化と男女関係」「SNSと人づきあい」「ことばと伝え方」。サラリーマンとしての実体験と豊富なカウンセリング実績に裏打ちされた、人間関係、コミュニケーションにまつわるアドバイスが好評。
「あさイチ」(NHK)、「スッキリ」(日本テレビ)、「この差って何ですか?」(TBS)ほか、テレビ・雑誌などのメディア出演も多数。 著書『察しない男 説明しない女』『不機嫌な長男・長女 無責任な末っ子たち』『話し方で損する人 得する人』『超雑談力』『不機嫌な妻 無関心な夫』『部下 後輩 年下との話し方』(以上、ディスカヴァー)はシリーズ100万部を超えている。オンラインサロン「おとなの寺子屋〜文章教室〜」も好評。



RANKING

1
2
3
4
5
1
2
3
4
5