クラシックとモードが交錯した珠玉の一着
「DOT TAILOR(ドット・テーラー)」は、俳優やアーティスト、著名人にも顧客が多い予約制のオーダーメイドスーツサロン。日本の服づくりにおいて、このままでは優れた職人文化が消滅してしまうという危機感から、“職人再生”を理念に掲げ、新たなファンを獲得するためのさまざまな活動を行なっています。こういう話を聞くと、僕も実家が3代続いたテーラーだったこともあり、どうしても他人ごととは思えないんですよね。
僕も数年前から地方の繊維産地の工場とファクトリーブランドを立ち上げる取り組みをいくつか行なっていますが、いつも感じているのが、伝統は大切にしながらも、時代に合わせて新たな挑戦を続けていくことの重要性。そうしないと、市場は縮小する一方だし、職人になりたいという若手も出てきませんから。
そんなわけで、DOT TAILORにはかなりシンパシーを感じてしまい、急遽、既存ブランドの「I.D, by DOT・TAILOR(アイディー・バイ・ドット・テーラー)」に干場仕様のスペシャルモデルをお願いすることにしました。
テーマは、クラシックとモードの“HYBRID”。セットアップとして別々に使えるのがポイントで、ジャケットはナローラペルにしてモードな雰囲気に、パンツは2インプリーツのベルトレス&サイドアジャスターのクラシックなデザインをベースに、両サイドのポケット口に主張の強いシルバー色のジッパーをあしらってスポーティな見た目に仕上げました。
生地には、イタリアのREDA(レダ)社による最先端の機能素材「REDA ACTIVE(レダアクティブ)」を採用。軽さや通気性、防シワ性、ストレッチ性などに加え、100%ウールでありながら丸洗いできるウォッシャブル機能まで備わっています。これならメインテナンスのストレスもありません。