また、整形についていうと、柔術道場に居る私にとっては、美容整形というより、再建手術の為の整形の方が身近かもしれません。
道場には総合格闘家の選手も出入りをしているので、試合後の再建手術なども直近で目にしたりします。
美しさの追求というよりも、選手生命を繋いでくださる外科整形手術という印象です。
余談ですが、整形の起源というのも諸説ありますが、紀元前1500年頃、インドでの造鼻術が発祥との説があるみたいですね。 当時のインドでは刑罰の一つとして、「鼻そぎの刑」というのがあり、削がれた鼻を元に戻すために皮膚を移植して再建手術をしたそうです。
また、整形の技術が飛躍的に進化を遂げたのは、1950年代頃。 2つの世界大戦中、非常に多くの人々が顔面に損傷を負い、輸血や感染予防技術の進歩も相まって、あらゆる技術が実験的に試され、劇的な進歩を遂げたそうです。
そういう歴史を知ると、整形に対しても色々と考え深くなりますが、それでも次々と課金して、加速が止まらないのが美容整形という沼。
私も韓国旅行へ行った時に、その実態をまざまざと目にしたことがあります。
高級ブランドショップが立ち並び、芸能人御用達の高級サロンやファッションブランドが集まる狎鴎亭(압구정・アプクジョン)のスパへ行った時です。 そこで遭遇したのは、2000年初期から流行りだした「オルチャン集団」。
©︎gettyimages
「オルチャン」とは、얼굴(オルグル=顔)+짱(チャン=最高)、つまり「顔が最高」と言われる美女のことで、現在は「雰囲気がある女性」という意味の「フンニョ(훈녀)」と呼ばれているらしいですが。
オルチャン達は、共通して同じような顔をしていて、白い肌、小さめで高い鼻、並行二重、ふっくらした涙袋。
そして、丸みを帯びたおでこ、シュッとした三角形のあご、さらに、巨乳でスレンダー体型でした(笑)。
まるで2次元キャラのような佇まいで、色んな憶測が飛び交いますが、「顔を全部やっちゃったら、全身までやってしまいました」ということなのかもしれません。
日本でも、やがて韓国のように、全身整形による社会問題を抱える時代がやって来るのかもしれませんね。