【後編】「夫の不倫」それがわかったのは、最愛の夫が死んだ日だった……

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「そう、二人のセックス動画です。改めて女性の顔を見つめ、再びあの女性だったことが確認できました。私は思わず、遺体となった夫の横に倒れこみそうになりました」

衝撃の事実を知ることとなった由美。怒りと悲しみで涙する目の前には、遺体となって眠り続ける夫。

「とにかく夫の今の状態など頭の中から吹っ飛び、罵倒しまくりました。そして顔をひっぱたいてやったんです！ こんなに怒りの感情を抱いたのは人生で生まれて初めてと断言できます。でも、怒りをぶつけるべき夫はもうこの世にいません。ひっぱたく度に感じる冷たくてかたい皮膚の感覚が何よりの証でした。同時に、不倫に気付かなかった自分にも怒りが湧いてきました」

事実を知ってしまった今、仏壇に手を合わせるのも嫌になった由美。そして、不貞行為を知りつつ、それを夫に咎めることなく、口裏合わせやアリバイ工作に協力していたと思われる友人たちにも怒りを隠すことができなかった。