【後編】「夫の不倫」それがわかったのは、最愛の夫が死んだ日だった……

「驚きました。あまりに想定外の一文に、携帯のロックを解除するという選択しか、私の頭には浮かびませんでした」

必死に夫の考えそうな暗証番号を考え、打ち込んだ由美。すると拍子抜けするくらいわかりやすい番号だった。LINEを開き、そのメッセージを見てみたが……。

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「発信者の名前を見てもピンときませんでした。でもアイコンに写る女性をみてハッとしました。そう、あの女性。メッセージの送り主は私が窓辺から見た女性だったんです」
 

『私の大好きなあなた。私を夢の世界に連れて行ってくれるあなた。私を思いきり愛し、いかせてくれるあなた。あなたとしたい！』

「夫が亡くなるまでの数日間のLINEでは、ひとしきり彼女の独り言のような愛の言葉が続いていました。しかし、スクロールしてみると夫とのやり取りが……」

『感じている里子（仮名）……すごくエッチだった』