山田隆太郎:口が欠けても長く愛用しているのを見たりすると嬉しいですけど、捨ててくれとも思うんです。なんか自分の不甲斐なさを見せつけられてるような気もして。製品として、もっとクオリティをあげないといかん、と自戒します。
使ってくださってる方の気持ちは嬉しいけど、自分は素直にそれを喜んではいけない。改善点として見なくてはいけない。
FORZA STYLE:つねに自分を律し続けているんですね。
山田隆太郎:じゃないと生き残れないです。誰にでもできることではないし、こういう仕事って、これしかできない人がやるべき仕事だと思ってます。だから病的に一体化できるひとのみが残っていくべきだと思ってます。
FORZA STYLE:ご自身は、現時点でどの程度一体化できてると思われますか?
山田隆太郎:シンクロ率ですか? 無限大じゃないですかね。じゃないと、やっていけないですよ。汚いし、辛いし、暑いし、寒い。呪いみたいなものを背負いながらやってる仕事だと思ってます。
それでも僕は死ぬまでやるつもりですので、これからあと3~40年以上はこれで食べていかなくてはいかない。なので、ぱっと見で見てくれのいいものとか、いっとき激しく消費されるようなものは作らないようにしています。
うつわは使う人あってのものなので、自分本位ではダメで、いろいろな方の意見に耳を傾け、経験に則しながら改善に改善を重ねながら作らなきゃいけないなとは思ってます。
FORZA STYLE:山田さんのうつわが、カッコよくて惹かれる理由が分かった気がします!
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