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【後編】「消せなかった携帯番号」昔好きだった彼との再会は、天国か地獄か?

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「突然呼び出してごめんなさい。昔のアルバムを整理していたら急に懐かしくなって」

本音ではすぐにでも帰りたかったが、突然呼び出した自分が悪いのだと思い直し、軽く食事をすることにした。

浩司は今でも自分をイケてると思っているのだろう、女性がらみの武勇伝を誇らしそうに語る。昔はそんな浩司をカッコいいと思ったが今は虚勢としか感じない。

共通の知人の話題になると、浩司はネガティブになり悪口ばかりだ。昔はこれを彼の弱さと感じ愛おしく思っていた記憶があるが、今は器の小さい男だと呆れてしまう。

「ねぇ、あのスカーフは誰のだったの?」

もはやどうでもよくなった過去の話ではあるが興味本位で訊いてみた。

「あぁ、二股かけていたんだった。俺って悪い男だったよな。今もそう変わらないけどさ。でもそのスカーフの持ち主が今の嫁だから許して」



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